>>149
割りと戦争経験者の世代の戦時下の筆記具は鉛筆か毛筆の二択。今で言う公文書に当たる戦時報告書の類は毛筆で書く決まりで部隊内で最も字が上手い人間に丸投げされてた。
当時すでに万年筆は普及していたけれど使う場面がほとんどなかった。それでも陸軍士官クラスになると万年筆と懐中時計そして軍刀はもはや家宝の扱いだったので丁寧に子孫に受け継がれた。じいちゃんの話によると帝大卒の士官でも万年筆は新聞の歌壇コーナーに短歌俳句をハガキに書いて送るとき以外使い道はないと言われていたそうだ。
そんなわけでオートが日本で初めて国産ボールペンを発売したのが1949年、その数年前には現在のbic(だとおもう)のボールペンが舶来品としてかなり出回っていたらしいがその性能は先に聞いた通り。
日本のボールペンは、戦後の混乱期に軽工業でしか生産する資本がなかったゆえだと思うけれど、文具メーカーは軒並み100年企業が揃っているのは面白い特徴ではあるんだよね