行進曲に限らない事で、文字で書くとすごくわかりにくいんだけどさ…

少し前まで、日本人特有のリズム感覚って、藍川由美さん言うところの「ピョンコ節」で、符点8分+16分(2/4拍子)の音型と、4分+8分(6/8拍子)とがすごく曖昧だったでしょ。

藍川由美さんが歌った「鐘の鳴る丘」が、前者の通りのリズム処理になっていて、曲の印象が耳慣れた物とガラリと変わっていた。

最近、斎藤高順の「輝く銀嶺」の新しい演奏を聴く機会があったんだけど、こちらは後者の6/8拍子がキチンとしていて、これまでよく聴いていた今津中の演奏(昭和46年)とイメージが一変していた。
今津中のそれはもちろん名演で、恐ろしく上手いんだけど、リズムが結構2/4拍子っぽくなっていて、言わば「逆・ピョンコ節」。
つまり本来6/8で処理される4分+8分が、符点8分+16分っぽく聴こえている。

ヒンデミットの「交響的変容」の「行進曲」みたいに、3連譜の連続と、符点4分+16分が書き分けられているけれど、あそこまでテンポが速くなってしまうと重なってしまうのもあるし…

譜面を見た事は無いんだけど、山本直純の「白眼の栄光」も、絶対に拍子は書き分けてあるはず(箇所によっては複合拍子か?)
それが一昔前の某プロ団体の演奏では、見事に曖昧だったんだな…

拙文スマソ。でも、ここまで読んでいただいた人で、「あー、我が意を得たり!」って人もいると思う。