>>714
セイコーはリバーサー巻き上げ機構を小型化しつつ高耐久化(オーバーホール毎に使い捨て交換しなくていい設計)や手巻き時の耐久性との両立に取り組んでいるから
一般的な自動巻きよりは手巻きしても大丈夫なはず。
特にレディースの新型9S27はそのへんかなり重視されて開発されている。

おそらく新型の9SA5もレディースで得た知見が活かされているはず。

ただし一般的に手巻きムーブと比べて自動巻きムーブはあまり手巻きしないほうが良いのは間違いない。

気がねなく手巻きを楽しみたい高級時計好きに、クラッチ、中間車(intermediate ratchet wheel)が不要で
丸穴車と角穴車が直結している手巻き専用ムーブ好まれる所以でもある。
逆に言うと自社の看板商品には自動巻き改ではないまともな手巻き専用ムーブを載せない限り一流の高級時計メゾンとは認められない。

婦人用高精度自動巻付き機械式時計の開発
http://hij-n.com/memberpage/magazine/63_221/63-221-all.pdf
>手巻きに対しても耐久性を備えた機構
>腕の小さな動きも確実にぜんまいの巻上げにつなげるためのロスの少ない機構手巻きに対して
>耐久性を備えた機構という点で重要なのは切換伝え車から角穴車間で減速しすぎないことである
>限られた回転錘の1次モーメントを補うために切換伝え車から角穴車へ大きく減速すると、
>手巻き時に切換伝え車が高速回転し輪列の破損や摩耗などを招くことになる
>一方で,切換伝え車から角穴車へあまり減速しない場合,切換伝え車の不作動角(Unresponsive angle, Fig. 6)による自動巻性能の低下が顕著になる
・・・
>今回の開発では切換伝え車から角穴車までの減速比を小さく抑えることで手巻き時の耐久性を確保しつつ,
>切換つめの数を3つに増やすことで切換伝え車の不作動角を小さくし,巻き上げ性能と耐久性を両立させることができた