フランスの地方は、従来の諸侯領の境界をそのまま使ったようなフランス革命前の区分に代わって、
革命後は、県の数は1789年の83県から96県プラス4つの海外県に整理され、それらの県には、
川や山(アルプス、ピレネーなど)の自然的・地理的な特徴を示す名前が与えられた。

こうして、それまで特権階級の都合で人工的に作られてきた国家や地方の区分を自然化し、
また各県のアイデンティティーを土地に根付かせるようにしたのである。