市民権に兵役の義務がセットで付いてきて
軍隊に参加する事で市民権を得たい
と国民が思う状態は古代ローマ以前からある概念で
制度自体は途絶はしたもののヨーロッパに受け継がれた価値観の1つであったのでフランスに限った話ではない

この価値観が継承されている中世ヨーロッパでは市民権を国民に与えたくないから徴兵をせず傭兵を使って
近世ヨーロッパでは軍事競争の中でどうしても徴兵を導入したくなったが
市民権はやはり与えたくなかったので待遇の悪い徴兵制度が生まれたが士気も質も上がらなかった
リターンの少なすぎる制度は常に不満の温床になる

フランス革命でやっと古代ローマ的な兵役の義務と市民権が結び付いた徴兵制が復活するとその軍隊が極めた強かったので
各国が真似せざるをえなくなって市民権の拡大と封建制度の破壊に繋がる

フランス革命で成立した国民皆兵は既に始まっている革命戦争によって必要とされて挙がってきた話であって
革命自体の当初の目標というわけではないので
フランスにおいて「戦争に参加する権利がほしくていざこざが起きた」とは言わないものの
それ以降のヨーロッパでは市民権と兵役の義務がセットで考えられる状態がしばらく続くので
まだ導入していない国の革新的な国民が「我が国にも徴兵制を導入して市民権を得られるようにしろ」と主張はした事はあっただろうね