ドイツでは穀物の生産が乏しく、冬場には家畜に回す資料が不足する。
したがって秋になると、春に生まれた子ブタを森に連れていき、ブナやカシやミズナラの実、
つまりドングリを腹一杯食べさせる。そして豊富なドングリを食べてまるまると太ったブタから、
塩漬け肉やソーセージが作られる。

ハム・ソーセージ自体はギリシャ・ローマ時代からあったが、それがガリアにも広がり、
後にヨーロッパ各地に伝わる。ドイツでは11世紀頃から記録があり、気候の厳しいドイツでは、
それらは保存食品としてきわめて重要で、今日までドイツ料理の基本食材の地位を守っている。