アウラングゼーブとしては、
「インドをイスラム化して、ヒンドゥーの社会的闇を一掃する」
という、遠大な戦略があったんだろうよ。
もともと、イスラム教は多神教の社会的な闇を突き、
「唯一神の前の万人平等」を旗印に布教してきたところがあった。
しかし、どだい少数派であって、臣民全改宗などは不可能であった上に、
今のパキスタンをみてると、果たしてイスラム化したところで、
インド亜大陸的闇は消えるのか?と言うこと自体に疑問符がつく。
パキスタンは、イスラムのくせに職業カーストがある。
パキスタンという、インドと中東の「悪いところ取り」をしたような社会の国をみるにつけ、
アウラングゼーブの戦略は、深いところで間違いだったと言わざるをえない。