古今東西、北と南が戦争したら、たいてい北が勝つ。ノンビリした南の人間では、ガツガツした北の人間に勝つのは難しい。

北だけではない。山岳民族や、高原の民族は、たいてい戦争に強い。通常、侵略は高地から低地に向かって行われる。

モンゴル高原から華北平原、アフガニスタンからヒンドスタン平原への侵略は、千年・二千年にわたって続けられた。

しかし、北のヒンドスタン平原から、南のデカン高原に攻め込むのは困難だった。
逆だったら、北の圧勝だっただろう。
つまり、北インドが高地で、南インドが低地だったら、ずっと北インドの圧勝が続いたはず。

それを思うと、歴史上、なかなか統一されなかった国々には、「北が低地で、南が高地」という特徴が共通する。

インド、イタリア、ドイツがそれだ。