世界に目を向けたとき、人類学者として最初に驚いたことの一つは、文化が似ていると死亡率も似てくることでした。
4月22日の時点で死亡率が最も高かったのはベルギーで、住民10万人当たりの死者数が55人でした。
その次がスペインの46人、イタリアの42人が続きます。フランスは32人で、英国は27人です。

一方、ドイツとオーストリアは6人です。
韓国や日本の死者数が少ないことを加味すれば、個人主義的で自由な文化の国々(英米やラテン諸国)が今回のパンデミックで被害が大きいのに対し、
権威主義的な伝統がある国々(日本、韓国、ベトナム)や規律を重んじる国々(ドイツ、オーストリア)ではさほどでもないと言えます。