日本語の語彙には、発音、意味ともにモンゴル語の語彙とよく似たものがある。
しかし、興味深いことに、その中間に位置する朝鮮語のよく似た語彙は、なぜか微妙に発音と意味がズレるケースがみられる。
次の語彙も、それに当たる。

モンゴル語 amttay(アムタイ)=甘い、旨い、おいしい
朝鮮語   mas(マス)=味
日本語   amai(アマイ)=甘い

朝鮮語のmas(味)は、モンゴル語か日本語かのどちらかと同系に違いない。
語頭にa音をつければamasとなり、甘いを意味するモンゴル語のamutat、日本語のamaiと発音がよく似るからだ。
そこで、日本語の古語では(甘い)と同義である(旨い)について、朝鮮語ではどう表現するかというと、
mas iss da=うまい、おいしい(glosbe翻訳)となるようだ。
mas=味、iss=ある、da=多、の構成。
おそらく、朝鮮語のmas(味)の元々の発音では、語頭にa音がついていたのではないか。
このように、モンゴル語の語彙と日本語の語彙では発音、意味ともによく似たケースがみられるが、モンゴル語と日本語の中間点にある朝鮮語では、微妙に発音、意味が異なるのはなぜか。
これは、謎のようにみえる。