>>336
養蚕は羊毛用の牧畜みたいなもので、土地資源が少なくとも直接には食糧生産しないからねえ。
農家としてはそこに一工夫が必要で、それができれば食卓は確実に豊かになる。

蚕に限らず、昆虫(の幼虫)は生態系の中では極めて有力な「草食動物」なので、
偶蹄目哺乳類の牧畜とよく似た形で、動物性蛋白化(アミノ酸スコアの向上)にしても排泄物利用にしても、フル活用することができるよな。
蚕蛹と蚕糞を池に投入して魚に喰わせるというのは、確かに高度な農法。
ソウギョの糞は日本では未だにゴミだが、メキシコのチナンパ農法じゃないけど、
魚の糞の沈泥なんて、耕土に盛ってくれば最強の肥料になる。

しかし、照葉樹林文化ガー、日本の稲作文化ガーとホルホルいう奴が未だに多いけれど、
日本の(周辺含む)水田稲作系の文化って、中国南部や東南アジアの文化体系のごく一部を借りてきただけの
貧弱なものだよね。
大陸に近い九州などでは若干伝わってるみたいだけど、東日本内陸部の稲作農法の全体としての文化的単純さ・貧困さは異常。
養蚕をやっても、蛹を食うことぐらいしか知らない。それも料理じゃなくておやつ扱いで。
かつて、東日本内陸の若い女性でむちむちなのは、蚕蛹をつまみ食いできる製糸所の女工さんだけだったそうだけど、
これは明らかに、食糧生産文化全体の貧困さを示す。