世の中には天皇は象徴か元首か、という二者択一の論争があるが、その前に日本国憲法学ではこの二つの言葉、特殊な用法がある。

「象徴」が最初に使われたのは、英国のウェストミンスター憲章で、もちろん「象徴」は積極的肯定的な意味。自国の歴史を体現する象徴、という意味。
ただ、日本国憲法学では「象徴にすぎない」などと天皇を貶める意味が圧倒的多数派。同じ言葉でも、意味が違ってくるので恐ろしい。

「元首」にしても、普通の国ではとりたてて強い意味はない。国家の統一を象徴し、外国に対して国家を代表する、ぐらいの意味しかない。
ところが、日本国憲法学では「戦前の天皇制を思い出させる」「天皇を元首などというのは避けたほうが良い」などと言われる。ついでに日本国憲法学の通説では、「日本の国家元首は内閣総理大臣」。

そんな理屈、日本国を一歩でも出れば通じませんが。それにしてもすごい言説。