80年代初頭、英国の海辺に佇む映画館。そこで紡がれる、社会やコミュニティで虐げられてきた者たちによる、静かでゆるやかな連帯。互いの心の穴を埋め合うように繋がっていたが、社会のうねりや消せない過去がやがて2人の運命を鈍く斬り裂いていく。

以下、気になったポイント

・2人は何故性愛に??
同じ構図で、去年Apple tv +で配信になった、傷を負った白人女性と黒人男性の
「その道の向こうに」があり、あちらは性愛抜きに成立し得た関係だったが、こちらも同じように出来なかったものか、、、同じハプニングキスでも、こうもベクトル違くなるのかと。
傷の舐め合いにしか…社内恋愛バレるバレないのくだりは、ちょっと小学生じみてる。

・さすがはサムメンデスというか、要所要所で笑っていいのかわからない下ネタ挟んでくるのが、ホントにこの人らしいとゆうか、真面目なことやりたいはずなのに、この人なんなん???は??は、定期的に訪れる。

・オリビアコールマンの「ロストドーター」のように、過去の掘り下げが欲しいところ。何があって今に至るのか、よく分からないまま話が展開するので、鬱屈の理由がコリン・ファースしか見えない。過去が見えれば、変な人扱いをする社会側がおかしいってもうすこしベクトル変えられたかも。

・メンタルヘルスの問題、パワセク、黒人差別、過去のトラウマ、色々と複雑に問題が絡み合っているが、結局消化不良で終わる印象。黒人差別メインで行くなら他はそんなに要らなくてもいい気が。おまけに全体を包むのは映画愛とまで来て、なんだかお腹いっぱい。

・映画愛の映画、なんかブームなの?エンドロールのつづき、フェイブルマンズ、バビロン等等

・劇場襲撃の時に、入り口封鎖しようとスティーヴンが自ら硝子窓に近づくシーン、いやいや、普通に狙われるの分かるやろ、、、となった。

・スティーヴン母の含みも分かりきれない部分あり。

・ただ、彼との出会いで日常に彩りが戻るオリビアコールマンの服の色の変化は素敵。