慎ましくてもこのまま幸せが続いてくれたら良いのにと思わずにいられなかった
エンディングまで淡々と同じ暮らしの繰り返しでも構わない、夫婦のささやかな幸せを見続けたいと思っていたのに、ラストはちょっとショックだった。
「植物はその土地から動けない、人間は行こうと思う場所に行けるだけ良いかな」とのセリフがシーンの中で流れるが、その地に残りたいのに許されない、動かざるを得ない事情に追い立てられる人間は果たして、種を蒔かれる麦より幸せなのだろうかと考えさせられてしまった。
それでも、裕福じゃなくっていいんだ、思いやり、寄り添いあえる相手がいること、日々の暮らしの中に色んな幸せは潜んでいるのだよと、今一度認識を新たにさせてくれる良作に巡り会えました。