『曲が正しく弾かれてさえいれば、録音技術などいささかも問題になりえない。
ところが今や多くの聴き手は録音技術の質の方に多大の意味を見出すようなのだ。
思うにそれは、そういうことの方がよくわかって、音楽よりもそっちの方を愛するからなのだ。
そういう人たちは演奏というものを真に行う人間を身近に実感することができない。』