20年ほど前アメリカで、モーツァルトを聴くと「IQが上がる」「頭が良くなる」と話題になりました。
大学生を対象にしたテストで、モーツァルトを聴くと空間認知のスコアが上がるという研究結果が出たのです。
そのため、子どもにはモーツァルトを聴かせるべきだという説が大流行し、「モーツァルト効果(The Mozart Effect )」と呼ばれるようになりました。

しかしその後、他の研究者が再現しようとしたところ同じ結果は出ませんでした。
そして、この「噂」に終止符を打ったのは、モーツァルトの故郷であるオーストリアのウィーン大学が出した研究結果です。

2010年に発表された論文で、モーツァルトの音楽に特別な効果はないことがわかりました。


オーストリアのウィーンの研究者は、単にモーツァルトの音楽を聞くだけで、特定の認知機能強化があるという、
いわゆる「モーツァルト効果」にはエビデンスがない、という明確な結果を示した。〜ScienceDaily

というわけで、モーツァルト効果は単なる「言い伝え」となったのです。
ではなぜ、日本では今でもこのテーマが話題になるのでしょうか? 
簡単に言えば、本やCDの宣伝効果があるからでしょう。