だが、この世界において捕獲・採取の禁止は、領主の狩りの権利に制限を加えることに
つながっていた。そのため王国官僚が第一種への指定に対して及び腰であり、追加種の
選定は遅々として進んでいなかった。

そのため、代替策として特定第二種への指定が重要かつ現実的である。山田はそう主張
した。そして山田の説得により、最終的に他の委員も山田の意見に賛成した。

「では、山田委員の意見を採択するということで(あーもうコイツ何とかしてほしいわー
空気読めねぇし完全に頭おかしいよなー。でもなー王様のお気に入りみたいだし喧嘩しても
俺が損するだけだしなー。考えてみたら指定種なんて何だろうが俺と関係ねーし、適当に
決めて早く帰ろーぜ。あー尻かゆい)」という議長の締めの言葉によって、指定種への
追加が決定した。

こうして、山田はフセイランの販売禁止を勝ち取ったのである。
そしてその後、フセイランが販売されることはもう二度と無かった。

次回「その26」