現代にまで残された古い建物には、その当時の建築技術や流行、文化など様々な情報が詰まっている。だからこそ修復を繰り返しながら末永く保存していくべきなのだ。中国メディア・今日頭条は3日、日本で今に伝わる古代建築の美しさについて紹介する記事を掲載した。
 
 記事はまず、日本の古代建築の概要について紹介。明治維新以前の建築を指し、温暖湿潤な気候に適した木材建築が主体となっているとしたほか、屋内の柱や壁板には漆などの塗装を施さない、屋内には床板の上に畳を敷くなどといった特徴について説明している。
 
 そして、6世紀の欽明天皇在位期間以降、中国文化や仏教が伝わったことで、それまで茅葺きだった屋根のバリエーションに瓦葺きが加わり、石の土台が用いられるようになったと解説。荘厳な寺や塔、宮殿が出現するようになり、住宅や神社の建築様式にも変化が生じたとした。
 
 さらに、日本の建築は3度外来文化による強い影響を受けているとし、第1段階は中国の南北朝および隋唐の文化、第2段階は宋・元・明の文化、そして第3段階が近代の欧州文化であると紹介。

 いずれも時間をかけて「日本化」が完成したものの、第3段階については多くは王侯貴族向けのものであり、民間の建築では依然として「中国の影響を受けた日本式建築」が用いられていたと解説している。
 
 そのうえで、現存する古代から近代に及ぶ木造建築の写真を多数掲載。いずれの写真も静かに佇む木造建築の美しさと、青空や夕日、紅葉など自然の美しさが相まって得も言われぬ風景が映し出されている。
 
 記事を見た中国のネットユーザーからは

 「日本は伝統と現代の融合が実に上手だ」、「事実、同じ時代の中国の建築みんな消失してしまった。それが日本には残っている」、「日本にこれほど貴重な古代建築が残っているのは本当に羨ましい」、「これも、日本へ旅行する大きな理由の1つなのだ」といった感想が寄せられた。(編集担当:今関忠馬)

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(イメーシ゛写真提供:(C)sepavo/123RF)