3年前、東京・八王子市で起きた傷害事件で、誤って逮捕・起訴された中国人の男性2人が、警察や検察が必要な捜査を怠ったのは違法だとして、国と東京都に合わせて1800万円余りの賠償を求める訴えを起こしました。

平成26年1月、東京・八王子市の路上で男性2人が殴られけがをした事件では、48歳と40歳の中国人の男性2人が逮捕・起訴されましたが、事件とは無関係だったことがわかり、東京地方検察庁立川支部が起訴を取り消し、裁判が打ち切られました。

2人は3か月以上にわたって身柄を拘束され、刑事補償を受けましたが、犯人として扱われ精神的な苦痛を受けたとして、国と東京都に合わせて1800万円余りの賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。

犯人が逃げる際に乗ったとされるタクシーのドライブレコーダーには2人とは別の人物が写っていたことがわかっていて、2人は、警察や検察が必要な捜査を怠ったのは違法だと主張し、裁判を通じて原因を明らかにしたいとしています。

48歳の男性は、「客観証拠に基づく捜査がいかに大切かということを改めて考えてもらいたい」とコメントしています。

一方、警視庁は、「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。また、東京地方検察庁は、「コメントする予定はない」としています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170808/k10011093381000.html