https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202012060000815.html
師走の風物詩「1万人の第九」もコロナ禍で様変わり
[2020年12月6日19時41分]

今年で38回を数える「サントリー1万人の第九」が6日、大阪城ホール(大阪市中央区)で行われた。
今年は新型コロナウイルスの影響で、一般参加者による合唱団も観客の入場も見送り、無観客で開催した。
会場からはライブ配信した。総監督の佐渡裕氏(59)が指揮するオーケストラの実演とプロの合唱団40人、
投稿動画を組み合わせて1つの音楽にする異例の合奏だった。コロナ禍で師走の風物詩も様変わりした。

この日、ホールに立ったのはソリスト4人、ひょうごプロデュースオペラ合唱団40人と兵庫芸術文化センター管弦楽団85人のみ。
事前にベートーベン「交響曲第9番」の投稿動画を募集し、集まった延べ1万347本の動画を会場の巨大画面に次々と映し出した。

22回目の指揮となった佐渡氏は閉演後「すべての人が“兄弟”になる瞬間を体験した」と表情をほころばせた。

1983年に始まった世界最大規模の「第九」の合唱を行うコンサートは、大阪城ホールで毎年12月第1日曜日に開催してきた。
コロナ禍の中、6月から開催するかどうかの議論を始めた。感染症対策の専門家らにも意見を聴き、
当初は人数を抑え、1000人での合唱団結成を目指したが、コロナの感染再拡大を受けて合唱団の募集は急きょ中止した。