満州事変はあくまで満州鉄道が爆破された柳条湖事件に対処するため出動したことになっておる。
その範囲においての自衛権の行使やね。それとは別件として満州三千万の民が中華民国の軍閥に
より塗炭の苦しみを味わっており、現実の人命被害を負っており、やむに已まれぬ自衛の措置として
中華民国と決別して新国家を建設するに至った経緯については満州国建国宣言に述べられている。

この経緯を学術的に正当化できるか、という観点を置く場合には、信夫淳平が引用可能であり
満洲三千万の民にとって新国家樹立は不戦条約違反には該当しない、こういう理屈だろう。
むろんこれは日本軍にとっては国際法上関係のない話しで、あくまで日本軍としては柳条湖事件
への対処が緊急自衛措置であったという範囲にとどまる。