彡(゚)(゚) 儒教について語るスレ
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彡(゚)(゚) 読書案内1やで
(´・ω・`) 古代中国思想史を中心にしたチョイスだね
・桑原隲蔵『中国の孝道』、講談社学術文庫、講談社、1977
儒教の中心に位置する孝道について、中国法制史との関係から記述した名著として知られている。
中国における孝の圧倒的な権威がよくわかる。
・津田左右吉『儒教の実践道徳』、『津田左右吉全集』18、岩波書店、1965
儒教の実践道徳の代表である忠と孝について、全面的検討を加えている。
一般の儒教解説書には無い鋭い指摘が随所にあり、儒教を冷静に考える際の必読書である。
・小島祐馬『古代中国研究』、東洋文庫、平凡社、1988
特に儒教の社会思想や祭祀についての概説部分が、儒教についての基礎知識を得るうえで有益である。
・吉川幸次郎『支那人の古典とその生活』、『吉川幸次郎全集』2、筑摩書房、1968
中国において儒教の経書の果たしてた重要な役割を知るのによい。
・戸川芳郎・蜂屋邦夫・溝口雄三『儒教史』、世界宗教史叢書10、山川出版社、1987
中国儒教史のみで他地域は含まれていない。三人の著者の研究成果が盛り込まれていてそれぞれの執筆部分に個性がある。
特に溝口氏が担当した宋以後は、儒教史を社会史との関連から捉えなおそうとした意欲的なものである。
・加地伸行『儒教とは何か』、中公新書、中央公論社、1990
儒教を宗教であるとする立場から儒教の見直しを図った書である。論述が明快で、新たな儒教像を提示したとして話題になった。
・池田秀三『自然宗教の力―儒教を中心に』 、叢書現代の宗教16、岩波書店、1998
加地伸行や山下竜二と同じく宗教としての儒教を分析した好著。天の祭祀についての論点は簡潔で有用である。
・浅野裕一『孔子神話』、岩波書店、1997
春秋公洋学の分析を中心に「素王」「大成至聖文宣王」とまで神格化された孔子像の脱構築を試みている。 (´・ω・`) 読書案内その2だよ
彡(-)(-) 丸山眞男『日本政治思想史研究』は名著やけど丸山思想史学はちょっと特殊なので外したンゴ…
・渡辺浩『近世日本社会と宋学 増補新装版』、東京大学出版会、2010
日本において儒教がいかに変容したかが豊富な例で解き明かされている。日本儒教の性格を考える時の必読書である。
・前田勉『近世日本の儒学と兵学』、ぺりかん社、1996
朱子学を中心に描かれてきた近世日本思想史を兵学中心に再構成した挑戦的な一冊。山鹿素行らを例に兵学中心に受容された日本儒教を描く。
・古田博司『東アジアの思想風景』、岩波書店、1998
朝鮮史研究者による刺激的な内容の書物で、朝鮮儒教の特色や日本儒教の異質性の指摘は、
儒教文化圏という括り方に対する問題定義になっている。
・土田健次郎『二十一世紀に儒教を問う』、早稲田大学出版部、2010
特に第二章「二十一世紀の儒教」は、長年欧米やアジアで儒教の現代的意義を説いてきた
ハーバード大学名誉教授の杜維明による、よくまとまった現代儒教論である、現代における儒教肯定論の論法がよくわかる。 漢文入門
https://www.seiwatei.net/kanbun/index.cgi
返り点のない白文を読むのは至難の業やけどチャレンジしてみたいならこの辺を参考に
解らない語彙は大修館書店の『大漢和事典』(通称:諸橋大漢和)を引くとええで 『四書集注』 (朱熹)
まずこれが一番基本やろ
これを挙げんでどうする >>8
朱子は偉大やけどあくまで朱子による再解釈やからなあそれ… Majelis Tinggi Agama Konghucu Indonesia
印尼孔教総会
http://matakin.or.id/
インドネシアの華僑が作った儒教協会
インドネシアでは儒教は国家から公認されてる一神教扱い 岩波の『日本思想大系』シリーズには近世期の儒教思想家の著作は大抵載ってるで🙋
翻刻されてるし漢文も訓読体にされてるから読みやすい😘
注も多いのもありがたい👌
27『近世武家思想』
28『藤原惺窩・林羅山』
29『中江藤樹』
30『熊沢蕃山』
31『山崎闇斎学派』
32『山鹿素行』
33『伊藤仁斎・伊藤東涯』
34『貝原益軒・室鳩巣』
35『新井白石』
36『荻生徂徠』
37『徂徠学派』
38『近世政道論』
42『石門心学』
46『佐藤一斎・大塩中斎』
47『近世後期儒家集』
53『水戸学』
最近は岩波文庫にもこの辺の儒家の著作は入ってる🙄 ワオは43の『富永仲基・山片蟠桃』がすこ😘
大阪懐徳堂が生んだ町人学者の雄二人😲
山片蟠桃『夢ノ代』における記紀神話批判はすごい🤗 忠臣蔵(赤穂浪士事件)に興味がある人は27巻の『近世武家思想』が面白いと思うで
荻生徂徠や室鳩巣たちが赤穂事件の処断について論じた各論や堀部武庸(堀部安兵衛)の手記なんか載ってる
仁斎の『童子問』は岩波文庫に入っとるな ネトウヨが儒教批判するとかわからんね...
普通進歩革新派が批判するもんちゃうん? >>16
そもそも日本の右翼の源流の一つが陽明学やし
ネトウヨが大好きな満洲国の国歌なんか「大學」にメロディーつけたようんなもんやし 前の儒教スレでも書かれとったけどケント・ギルバートのふざけてるところは英語の儒教に関する著作すら読んでなかったところや
クリール『孔子』、ベラー『徳川時代の宗教』と英語で書かれた儒教の本は沢山あるのに 日本では官学として取り入れられたんやけど
朱子学の正しさにより裁く理論てのが皇族や貴族に都合が悪かったらしいやね 山崎闇斎なんかが代表例やけど宋学的なリゴリズムは内面にあるべき「天理の公」を重く見て「人欲の私」を否定するからね
そうしたリゴリズムの否定として徂徠学が生まれたっていうのが丸山眞男の『日本政治思想史研究』の主張やな 最近ちくま学芸文庫から復刊された前野直彬『精講 漢文』ええで
高校漢文のおさらいした上で中国史・漢文学・儒教の教養が身につくイカした一冊や
こんな良い参考書が半世紀以上前の1966年に出版されてたとは >>20
徂徠は徂徠で「寛容であれ寛容であれ」と厳しく寛容を説いてて
これはこれで裏返しのリゴリズム、厳格に寛容をおしつけるリゴリズムになってる
わざわざそんな主張をしない仁斎のほうが真の寛容主義だろう 背景に身分もあるやろな
徂徠は幕閣中央に物申せる立場で闇斎も保科正之に召し抱えられてたのに対して
仁斎は堀川義塾で身分に分け隔てなく「仁」を説いた町人学者や >>4で出てる前田勉の『江戸の読書会―会毒の思想史』が平凡社ライブラリーに入ったから儒教に興味ある人は読んでみてクレメンス
科挙制度があった中国朝鮮と違い儒学の経書を読んでも出世には結びつかなかった近世日本でなぜ人々は熱心に経書を読んだのか…
という面白い問題設定から始めて会読と訓読による近世日本思想史を書いた本や
「江戸時代、儒学を学んでも何の物質的利益もあるわけではなかった。しかし、逆説的にだが、だからこそ、
純粋に朱子学や陽明学を学び、聖人を目指したともいえる。儒学を学んだからといって、経済的・社会的なメリットは
なかったにもかかわらず、儒学を学ぼうとしたのは、それだけ、聖人への希求が強かったといえるだろう。
それは、厳格なタテの身分秩序のなかでの平等への願望だと言いかえてもよい。しかし、それゆえに
「矛盾・軋轢・衝突」を引き起こさざるをえなかったのである。」(32頁) >>24
>経書を読んでも出世には結びつかなかった近世日本
大間違い
科挙こそ無かったがやっぱり出世のためには教養も重視された
試験が実施されることもあった 前田勉の言ってることが間違いだとはとても思えないが・・・
上で名前が出てる渡辺浩が「家職国家」と規定したように、そもそも近世日本社会はイエの職種を世襲する社会であって
科挙制度のようなメリトクラシーではなかった。
昌平坂学問所や藩校で試験を実施して人材登用するようになるのはようやく幕末のことだし、
そこで登用された教官だってせいぜい三〇〇石程度で召し抱えられたから「出世」とはとても言えないだろう。 高校国語で漢文
高校日本史では近世日本史
高校世界史では中国史・朝鮮史
高校倫理では諸子百家・儒家・老家・宋学(朱子・王陽明)・徂徠仁斎宣長
現代人もこの辺を学んでるはずやから実は中等教育で儒教の手ほどきは受けてるはずなんよな
高校倫理は古代ギリシア哲学・中国思想・仏教・ユダヤ教・キリスト教・イスラム教といった古代の思想から
戦後のフランクフルト学派や実存主義あたりまで紹介されてるので意外と侮れない たしかに日本史の授業で富永仲基の加上説、石田梅岩の心学、山片蟠桃の無鬼論とこの辺の町人思想も教わったな🤔 古文の参考書でも近世随筆載せてる場合は白石「折たく柴の記」定信「宇下人言」宣長「玉勝間」を扱ってた記憶🤗
受験勉強やれば日本思想史の基礎知識がつくんだな😘 前スレでも語られてたけれど儒教が近代化を阻害するっていう見方は必ずしも正しくなくって
むしろ儒教によって近代化が促進されたっていう見方もある
ロバート・ベラー『徳川時代の宗教』、ロナルド・ドーア『江戸時代の教育』、エズラ・ヴォーゲル『アジア四小龍』
この手の欧米の研究者による主張が中心やけどね 丸山真男をつまみ食いした他は「徂徠豆腐」ぐらいしか知らんから儒教に自信ニキたちの書き込みホンマありがたいわ
ちなみに柳沢吉保(石坂浩二)を主人公に忠臣蔵をやった「元禄太平記」って大河ドラマでは
樹木希林の元旦那の岸田森が荻生徂徠役やったらしくて、見てみたいんやが映像がほとんど残っとらん
スレチすまんな
またROMらせてもらうわ 徂徠が赤穂事件を論じた「四十七士論」は岩波の日本思想大系の『近世武家思想』に入ってるのでオススメやで🤗
「其長矩、義央ヲ殺サント欲ス。義央ノ長矩ヲ殺セシニハ非ズ。君ノ仇ト謂フベカラザルナリ。
赤穂ハ義央ヲ殺サント欲シタルニ因リテ国亡ブ。義央ノ赤穂ヲ滅ボセシニハ非ズ。君ノ仇ト謂フベケンヤ。
長矩一朝ノ憤、其祖先ヲ忘レテ、匹夫ノ勇ニ従事シ、義央ヲ殺サント欲シテ能クセズ。不義ト謂フベキナリ。
四十有七人ノ者、能ク其君ノ邪志ヲ継ベクト謂フベキナリ。義ト謂フベケンヤ。」
偽書説もあるけど徂徠らしい合理主義を感じるやね🙄確かに義央(吉良上野介)は長矩(浅野内匠頭)の仇ではないはずやし😥
岸田森が演じた徂徠は見てみたいンゴねぇ😘
忠臣蔵は幕末や戦国ほど人気はないけど『赤穂浪士』『元禄太平記』『峠の群像』『元禄繚乱』とそこそこ大河ドラマになっとるな😎 子安宣邦の『「事件」としての徂徠学』は結構読みにくい本なのであまりオススメできないンゴ😥
フランス現代思想と徂徠のテクスト両方の知識がなければかなり読みにくい本やね😨
子安先生自身がポスコロやカルスタをお好きな人なので…😅
デリダを使って仁斎を読み解いた酒井直樹『過去の声』も同様の理由で読みにくいんや😫 子安宣邦はあれでも日本思想史学会の重鎮やしぺりかん社の日本思想史辞典の編者もやってるけど
思想史家としての酒井直樹ってどうなんやろな
酒井の国民国家論としては『死産される日本語・日本人』『日本思想という問題』は名著やけど 桑原隲蔵『中国の孝道』を読んでからずっと持ってた違和感やったんやが
父母に対する「孝」と主君に対する「忠」という本来別個である倫理を並列にした「忠孝」って言葉がおかしいと思ってたんや
「忠」を優先して主君のために死ねば父母を悲しませて「不孝」となるし
「孝」を優先して父母の為に主君を捨てれば「不忠」となるはずや
ましてや中国思想では孝は絶対的な徳目やから並列で語られることはなかったンゴ
この矛盾を埋める為に「忠孝一致(忠孝一本)」を提唱したのが後期水戸学だったんやな
徳川斉昭『告志篇』・藤田東湖『弘道館記述義』・会沢正志斎『退食閑話』といった著作にいわく
「忠という大義の前では父母に貰った身を殺してでも敢行するのが「大孝」」と言うロジックを創作したわけや
そんでこれが吉田松陰の『士規七則』あたりを経由して教育勅語の家族国家観に繋がる訳やね
どうりで「忠孝」って言葉は胡散臭いと思ったで・・・ ネトウヨが儒教嫌いな理由はやっぱり体育会系にいじめられたトラウマのせいなんか? >>36
儒教て体育会系なんか?
進士が体育会系やったとは斬新な説やな ウヨ界隈が儒教を馬鹿にしてるのは近世国学以来の「外来思想はダメ」っていう態度と中国蔑視からだと思うで
ちなみに儒教は肉体労働より頭脳労働を重く見る士大夫の思想だから体育会系とはむしろ逆の思想なんや
『周礼』に基づいた漢服が肉体労働に明らかに向いていないデザインなのもそれゆえ 右翼は儒教大好きやん
儒教そのものの教育勅語も軍人勅諭も大好きやろ
右翼が大好きな満洲国の国歌は大學にメロディー付けたようなもんや 右翼とネトウヨは違うのでは?
もっと言うなら反米保守は儒教大好きだが親米保守は儒教に否定的な人が多い >>41
右翼=反米保守って認識やな
ネトウヨは親米保守の出来損ない 研究者としては津田左右吉は儒教嫌いで国学者めいたところのあるオールドリベラリストやったな
現代の研究者でも加地伸行・山下竜二・古田博司はゴリゴリの右翼
子安みたいな左翼から加地みたいな右翼までいるのが儒教研究の懐の深さ 受験勉強での面倒臭さもあるし左翼右翼の双方から嫌われてる印象あるけど
漢文って欧州と北米のラテン語に当たる東アジアの基層文化やと思うんで高校国語の中に残してほしいと思うわ >>44
右翼は儒教大好きやろなに言うてんねん
>>39 百田尚樹が漢文の授業廃止しろってSAPIOでわめいてたで
あと社会言語学の田中克彦みたいに漢字廃止論を掲げる左翼はまだいるしな >>46
百田が右翼の代表なんか
で、右翼が教育勅語や軍人勅諭や満洲国大好きな件は? >>47
儒教好きな右翼もいるけど嫌いな右翼もいるやろ
本居宣長みたいに近世国学が「さかしらだち」「こちたき」「からごころ」やと儒教批判してきた歴史もあるし
教育勅語は元田永孚が関わってたから儒教色強いけど軍人勅諭はそうでもないやろ
明六社の西周が書いた草案が漢文色強すぎて農民出身兵士には難しいって経緯で福地桜痴と山県有朋が修正したはずや >>48
漢文訓読体そのままやと庶民には難しいからやさしい和文に書き直しただけやん
まさかおまえは儒教=漢文と思うてんのか? 平凡社東洋文庫から狩野直喜『漢文研究法―中国学入門講義』が出たで
狩野直喜は内藤湖南と並ぶ京大東洋学の始祖だし漢文学びながら中国思想学べるのでオススメや
>>49
軍人勅諭で西周案から直されたのは文体だけやなくって内容もやったと思うで
宋学じみた理学的なロジックだったのが分かり難いから修正施したって
大久保利謙「「忠節」という観念の成立過程」(『日本歴史』六五)って論文にその辺詳しく書いてあるンゴ
西周全集に載ってる「軍人勅諭草稿」読むとかなり観念的や
この辺の明六社の自浄は柳父章が『翻訳語成立事情』(岩波新書)で書いてるで >>49
いや文体だけやなくって内容も修正してるやろ
原田敬一『国民軍の神話』にもそのへん書いてあったと思うで 同じ漢字廃止した文化圏でも
中等教育の選択授業で漢文がギリギリ残ってる韓国とグォックグー中心でほぼ漢字消滅しつつあるベトナムの違いは面白いな
ベトナム語にも漢語(漢越語)が語彙としてあるんやけどね
おはようのカームオンは「感恩」やし >>50
狩野直喜は反朱子学で有名な人やな
臨終の床での最後の言葉が「日本が負けたのは水戸学のせい」
>>52
実は漢語語彙の割合は日本語や朝鮮語より越南語のほうが多いんやけどね >>53
あんなややこしい声調があるにも関わらず意外と通じるんよな漢語が
フエ行った時に「警察の前で公安っていうとコンアンって単語で気づくから言わない方がいい」って言われて
実際試してみたら通じて睨まれてビックリしたで >>54
漢語と越南語は別の語族で全く関係無いけど
どっちも孤立語やから膠着語に無理矢理漢語をねじ込んでる日本や朝鮮よりも漢語との親和性が高いねん
そやけど親和性が高すぎてどれが固有語でどれが漢語か区別つきにくいねん
日本語や朝鮮語なら漢語は固有語とあからさまに違うからすぐに漢語とわかるけど 現代日本でも基層に儒教的要素はあるやろな
でも「東アジアの共通認識」と言えるかどうか?
各国での受容の仕方でだいぶ変容しとるように思うんやけどそのへんどないや? しかし、経書本文はもとよりその注釈書、解説書まで同じもん読んでるわけやけど
四書集注やら十三経註疏やら 男系血統(宗族)による祖先祭祀は朝鮮・ベトナム・琉球に伝わったけど日本にはいまいち伝わらなかった文化やな
中国の宗族にならってムンジュン(朝鮮)・門中(琉球)・ゾンホ(ベトナム)…こういう父系血統集団があって祖先祭祀をしとったんやね
古代日本には『新撰姓氏録』なんてのもあったけど日本社会では院政期に成立したイエ制度が氏族制度を圧倒してまうので
加地伸行や池田秀三あたりが重視してる儒教の宗教性がこの辺で
ここらを受容していない日本をもって「日本は他の東アジアとは違う」って言ってるのが古田博司
同じような観点から「日本は男系社会じゃないので女帝を認めろ」って言ってるのが田中卓や高森明勅や小林よしのり
中国の宗族を研究している瀬川昌久って文化人類学者がいるので興味があれば『〈宗族〉と中国社会』(風響社)とか読んでみたらええかも
親族研究は文化人類学の基礎中の基礎だけあってかなり重厚な研究 >>58
そこらへんは儒教でんでんよりも民俗的な話や 初心者的な疑問なんやが陰陽説・五行説・易経ってあれは儒教なんか? 漢代の董仲舒が『春秋』の記述を陰陽から解釈したのが有名な春秋災異説やし
陰陽説も五行説も採用しとるし『易経』を経書として採り入れてはいるんやけど
本来孔子の教えとは別個に成立したものとされとるな
・陰陽説は斉の陰陽家である鄒エンが提唱し始めたもの
・五行説は尚書(書経)の洪範篇で成立したもの
(儒家は尚書の作者を孔子だと主張するが定かではない)
・易経(周易)は周代に成立したとされている
(儒家は六十四卦の作者が文王で十翼の作者を孔子とするがこれまた定かではない)
こんな感じやね
儒教の学説として採用されてることは間違いないけどね なんでも日本の風習を陰陽五行で説明しようとする吉野裕子っていう民俗学者がいて結構ファンが多いみたいなんやけど
あの主張は大分怪しいので話半分に読んだ方がええと個人的には思ってるで >>62
日本の風習どころか森羅万象ありとあらゆることを陰陽五行で説明するもんやで >>63
原理的にはその通りなんやけど吉野裕子はそもそもの五行説の理解が怪しいタイプやからね
福永光司みたいに「老荘思想の研究をやっててついでに日本古代史も語れる」ってのとはちょっと違う感じ 李氏朝鮮の李退渓について読みたいと思ってたら京城帝国大の阿部吉雄が編纂した『李退渓全集』なんてあるんやな
CiNii見ても所蔵してる大学図書館が少ないけど… 漢学と宋学、理学と心学では全く逆の主張してることが多いのに
「儒教ガー」と言う人は信用できない 候文を読み慣れてくると頻出語彙はすぐ理解できるようになるけど
漢籍読み慣れれば白文でも大体意味わかるようになるんやろうか 『鬼神論』のように合理的な宗教観を持っていた新井白石だからこそ
『西洋紀聞』でシドッチから聴いた旧約聖書の世界創造を鼻で笑ってて面白いやね
「デウス、もしよく自ら生れたらむには、などか天地もまた自から成らざらむ。又天地の未だ成らざらぬ時、
先づ善人の為に天堂を造るの説、天地も未だ生ぜずして、斯の人すでに善悪の相わかれしも心得ず。」
デウス(ヤハヴェ)に関してシドッチは白石に「デウスは上帝と同じだ」って儒教の言葉で説明してるのもまた興味深いわ Deusを訳すのに「神」と「上帝」のどちらを使うのかって議論は清朝でもあったみたいやな🤔 イザナギイザナミが国作りする記紀神話や須弥山が出てくる仏教的宇宙観と比べたら
理気と陰陽で世界を説明する儒教的宇宙観の方が現代から見ても合理的やと思うわ
山片蟠桃が儒教をベースに無鬼論を主張したのも肯ける 李相華「哲学におけるフェミニズム受容と哲学体系の変化」(張必話他『韓国フェミニズムの潮流』明石ライブラリー、2006)
って韓国フェミニズムを紹介した論考で儒教とフェミニズムの関係について触れてて興味深かったわ
儒教の「仁」のような人倫に関してはフェミニズムも必ずしも否定はしないけれど
それでも陰陽二元論で女性が陰として従属的に扱われる点ついては問題が残ると指摘しとった
儒教とフェミニズムに関しては金恵淑(キム・ヘスク)っていう女性哲学者が深く掘り下げてるらしいで 加地伸行は沈黙の宗教の中で女性は虐げられていたわけではないと主張しとるね
古来より元々男女の分業が成立しており儒教はそれを追認したに過ぎない
家庭内での主婦の権限は相当に強かったと 三従七去説は悪名高いけど三従はまだしも七去は離婚を認めてる訳でもあるしな
あと経書としての典拠は「大戴礼記」やったっけ?純粋な孔孟の教えっという訳でもないし
後漢の女君書「女誡」あたりになると女を抑圧してる感がないではないがあれも原理的には儒家特有のものではないやね そもそも「天」って概念が異民族の祭祀だったものを漢民族が採り入れた…って王柯『多民族国家中国』(岩波新書)で読んだけどこれマジ?
「天」の祭祀って漢民族固有のもんだと思ってたわ 東洋の古典 論語
西洋の古典 プラトン
両方読んだがたしかに両者に違いがある
どちらもおもしろい
プラトンは原理をとことん追求してる。論語は社会学といっていい 宮嶋博史「日本史認識のパラダイム転換のために」(『思想』1029号、2010年)っていう論文の
「朱子学が作った中央集権的・非身分的な「儒教的近代」があって辺境の日本はそれを受容できなかった」
っていう挑戦的な「儒教的近代論」がなかなか面白かったで
それに対して「西欧型近代を否定するだけのエスノセントリズムに陥る危険がある」って岸本美緒の批判
「東アジア史の「パラダイム転換」をめぐって」(国立歴史民俗博物館編『「韓国併合」100周年を問う2010年シンポジウム』岩波書店)
も面白かったわ 【日韓】日本の援助で発展した韓国が恩をアダで返し続ける理由 「恩を受けると自分が道徳的下位になるため、恩をくれた日本に復讐」★3
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1541822590/
【日韓】「恩を受けると自分が道徳的下位になるため、恩をくれた日本に復讐」 日本の援助で発展した韓国が恩をアダで返し続ける理由
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/news4plus/1541757715/ 0546 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/08/29 19:56:47
バブル世代から言わせると団塊ジュニアは異常な奴が多い
劣等感丸出しの奴が多くて、煽られるとすぐ発狂するからねw
怠け者の末路
まあ自業自得
1 ID:aU6jdaq/
0547 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/08/31 00:22:31
和歌山の発砲事件の犯人まだ捕まってないの?
犯人は団塊ジュニア?
まーたやらかしたのか
これだから団塊ジュニアはw
この世代は全員死刑でいいよ
日本のガン
危険だから社会から排除したほうがいい 垣内景子『朱子学入門』(ミネルヴァ書房)はかなり勉強になったわ
読書案内ついてて便利やったから貼るわ
邪魔くさかったらすまんな 評は垣内景子が書いたものをワイが勝手に要約したもの
土田健次郎『儒教入門』東京大学出版会、2015
儒教に関するほぼ唯一といっていい概説書で一般向けなのに重厚な内容。
土田健次郎『江戸の朱子学』筑摩選書、2014
江戸時代の朱子学を解説したものだが朱子学そのものについても詳しく論じており、日本思想史における朱子学の果たした役割が立体的に描かれている。
三浦國雄『「朱子語類」抄』講談社学術文庫、2008
全百四十巻と大著かつ通常の漢文とは異なる古白話でとっつきにくい「朱子語類」から重要なものを選んで読みやすくしたもの。
三浦國雄『朱子伝』平凡社ライブラリー、2010
朱子学が朱熹という人間の個性で成立したことがわかる評伝。
島田虔次『朱子学と陽明学』岩波新書、1967
小島毅『朱子学と陽明学』ちくま学芸文庫、2013
小倉紀蔵『入門 朱子学と陽明学』ちくま新書、2012
朱子学と陽明学の関係に関しての一般向け概説書3冊。
丸山眞男『日本政治思想史研究』1952、東京大学出版会
渡辺浩『東アジアの王権と思想』1997、東京大学出版会
日本の朱子学に関しての必読書2冊。 朱熹って学者として東洋一なんじゃないかな
内藤湖南が1000年前にこんな学問を作ったのはすごいとか言ってた >>86
経書の注釈に飽き足らず独特の哲学体系にまで仕立て上げたことや
現実に南宋以降の社会制度を大きく変えた影響力を考えると朱子に比肩しうる学者って確かに思いつかんな 朱子は自らの学問の系譜に周敦頤・二程・張載を採り入れたのもよく出来とるよな🤔
あれで人倫だけぢゃなく宇宙まで語れるようになったし🙄 仏教道教が大きい死生観や世界観を持っているのに対抗するために宇宙を語らざるをえなかった事情も大きいと思うな 須弥山があるような仏教の世界観ほど荒唐無稽でもなく
道士たちが考えていた仙境ほどの異界でもなく
太極を中心に合理的に宇宙から人体までを説明したのが周敦頤『太極図説』のすごいとこやね 朱子学の流れが三浦梅園たち近世日本の自然哲学者を生んだわけだしね 上に挙がってる土田健次郎『儒教入門』(東京大学出版会)が入門書としてはオーソドックスでええと思うで
儒教の宗教性に目を配った加地伸行の本も悪くないんやけどクセがあるというか とんくすこ
機会があったらその本を推薦して勧誘してみるわ
学問スレで学問を語ってる貴重なスレだからいろんな人に来てほしいし 古文漢文板に儒教スレあったんやけど今はなくなったみたいやね
昔は一応↓みたいなスレがあった
江戸の儒学が好きな人
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/kobun/1001866901/
哲学板にも儒教スレ一応あるみたいやけど哲学板のクソコテが暴れてるばかりであんまり中身がないンゴ…
あんまり覗いたことなかったけどクソコテだらけなんやな哲学板
【論語】孔子の哲学【儒教】
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/philo/1429441460/ 東北大が科研費プロジェクトで『日本儒林叢書』の全文検索できるオンラインサイト作ったで
意外と面白いから皆も使おう(提案)
気になる漢語や固有名詞を検索してみたら儒者たちがどういう文脈でそれを使ってたのかがわかるンゴ
日本儒林叢書全文データベース
http://www2.sal.tohoku.ac.jp/jurin/ http://www.perikansha.co.jp/Search.cgi?mode=SHOW&code=1000001641
小島康敬編集『「礼楽」文化-東アジアの教養』(ぺりかん社、2013)は儒教にとって重要な概念である礼楽について論じた数少ない本やからオススメやで
朱子・荻生徂徠・李退渓・康有為と古代から近代までの中国・朝鮮・日本の礼楽思想を論じてる
儒教にとって音楽が重要だったことは意外と知られてないから不思議ンゴ 礼楽というと『論語』にも八イツの舞について書いてあるよな🤔 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています