希望の党が、民進党からの公認希望者に署名を義務付けた「政策協定書」に「外国人への地方参政権付与反対」を盛り込んでいることに抗議する集会が6日夜、東京都庁前で行われた。

在日コリアンの青年でつくる在日韓国青年会中央本部の主催で「日本社会で生きているすべての外国人の人権を阻害する『参政権反対』の項目の即時撤回を」と訴えた。

冷たい雨が落ちる中、同会やヘイトスピーチに反対する人たちが集まり、希望の代表で小池百合子都知事に対して「外国人も地域の一員、都民の一人だ」「多様で差別のない社会の実現に努力しろ」などとシュプレヒコールを上げた。

同会は、希望が公認候補選定に当たって外国人参政権の反対を「踏み絵」としたことに「争点化すらされていないのに、あえて政策協定に組み入れたことに強く抗議する」

「人権を阻害する政党だと明らかになった。人権に関わる政策課題を党利党略で扱えば、偏狭なナショナリズムやレイシズムを生む土壌となり、社会の安定と平和を脅かす」とする抗議声明を3日に発表していた。

「寛容な保守改革政党」を掲げる希望が発表した公約には「ダイバーシティ(多様性)社会の実現」が盛り込まれたが、マイクを握った朴(パク)裕植(ユシ)会長(36)は「多様性の中に外国籍住民は含まれないのか」と小池知事の「排除」の思想をあらためて指摘。

ジャーナリストの安田浩一さんは「踏み絵によって排除したのは差別と排除を憎み、多様性を守りたいと願う人々だ。多様性とは日本社会にいるすべての人の権利と尊厳を認めることから始まる。社会の多様性と寛容を守るため、小池氏が口にした寛容と多様性という言葉を突き付け返そう」と呼び掛けた。

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外国人参政権反対を「踏み絵」にする希望の党に抗議した集会=都庁前