記事入力 : 2017/12/25 08:58

 マティス米国防長官は22日、「韓半島(朝鮮半島)に暗雲が迫っている」「(北朝鮮の核危機を)楽観的に考える理由はない」などと述べた。AP通信が伝えた。

 マティス国防長官はノースカロライナ州フォートブラッグにある第82空輸師団を訪れ、将兵らに対する演説などで「諸君が出撃する準備ができているということは、我々の外交官の発言が権威を持つ唯一の道だ」と述べた。

 マティス国防長官は共和党の一部から在韓米軍の家族引き揚げ論が出ていることについて、「まだそういう時期ではないと思う。今は撤収に関するいかなる計画もない」と述べた。しかし、「短期間の告知で在韓米軍の家族を直ちに撤収させられる非常対応計画を持っている」と説明した。軍事行動を仮定したさまざまなシナリオを立てているという意味だ。

 AP通信は、マティス国防長官が20日、キューバのグアンタナモ米軍基地を訪れて以降、相次いで4回の部隊訪問を行ったとし、「将兵とその家族が最も関心を示したのは北朝鮮との戦争の可能性だ」と伝えた。

 マティス国防長官は演説で「まだ平和的な方法で解決する時間がある」と強調しながらも、「米軍は韓半島で起きる戦争に備え、決心を固めなければならない」と呼び掛けた。そして、「楽観的に考える理由はない」と述べた。

 来年2月に行われる平昌冬季五輪については、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)は、選手を殺して全世界にけんかを売るほど愚かだとは思わない」と述べ、五輪期間中の北朝鮮による挑発の可能性は低いとの見方を示した。

 マティス国防長官は歴史学者フェーレンバッハの6・25戦争(朝鮮戦争)に関する著書「この種の戦争」に触れ、「準備体制が整っていなければならない」として、一読を勧めた。同書は米軍の準備が整わない状況で戦争に突入し、被害が拡大したことに触れた内容で、軍事的オプションの徹底した準備を進めていることを示唆するものと言える。

 マティス国防長官は「過去の誤りが何であったか知ることは、(現在の)自分たちを試すことよりも重要だ。それを通じて、自分がどこに向かうのかを知ることができる」と指摘した。

ワシントン=趙儀俊(チョ・ウィジュン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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