朝鮮ビズより、GMコリアネタで面白い展開に。
4月の合意でGMコリアに7.5億ドル出資することになった国策の韓国産業銀行(KDB)の総裁が、22日の韓国の国会の国政監査の場で、「(今問題になっているR&D部門の分社化は)4月合意の交渉時にすでにGM本社から提案されていた」と爆弾発言していたことが判明。
その時点では「(分社化は)今話し合う内容ではない」ってことで断ったため、それ以上議論はされず合意にも盛り込まれなかったとのこと。

発言が事実だとすると、(生産撤退に直結する)分社化方針を事前に知り、かつそれを拒否する術がない事を知りながら資金を注ぎ込んだことになってしまう。
KDBは韓国の国策銀行で、その資本は韓国政府そのものであって、つまり原資は国の税金。
また、「分社化は法的に防ぎようがなく、またGMはKDBにそれを知らせずに準備をすすめた(=GMが悪い)」という世論の理解(=思い込み)と真正面から食い違う。

KDBは7.5億ドルの出資分のうち半分をこれまでに実行、残り半分を年末までに実行することになってた。
現時点でも「支援の食い逃げ」と言いがかりをつけることに必死な韓国の世論を考えると…
今回このような話が出てきてしまった以上、残り半分の実行は非常に難しくなってしまったんじゃないかと。
食い逃げを見逃すどころか、逃亡用の車を提供したぐらいの話になってしまうからね。

残り半分が実行されない場合4月の合意が無効になる。
合意されてたGM本社からの(負債の株式化以外の)融資30億ドルが実施されなければ、KDBですらためらう規模の支援を買って出る国内勢はいない。
もちろん外資はもっといない。
今の中国国内の金回りを考えると、第3位株主である上海汽車(上海GMの中国側企業)を頼るのも現実的じゃない。
まあ清算だろうなあ。