吉岡平
自衛隊といえば90式! 間違ってもTK-Xではない。正式採用する前から陳腐化しているような戦車(ひょっとしてこの戦車、90式よりも先に退役するやも)に
、自分の老後の国防が託されるかと思うと暗澹たる気分になってくる。こんなものに税金使いやがって! タミヤも間違っても、TK-Xのキットは出すなよ。いや
、どこの模型メーカーも、射出成型(インジェクション)で出す価値なし。こんなものは、ガレージキットだけでじゅうぶんじゃ。
……と、ひとくさり怒りをぶつけてみたが、思えばTK-Xに失望したことが、自分の中ではこの作品を執筆する原動力になったような気がする。そう思えば、TK-X
にも幾分かの価値を見い出せよう―なんて、聞き分けのいいことは言ってやらない。大人げないと言われようが、どこまで嫌いなものは嫌いなのだ。

作中でもちょこっと触れたが、陸上自衛隊の新戦車TK-X(順当にいけば、10式戦車ってことになるのかねぇ)には失望した。凡庸な性能。スタイリングが酷い。
主砲も従来のまま。そりゃまぁ、キューマルのバックアップで、なおかつ不況の折、防衛予算を圧迫しないという理由があるにせよ、二十年近く前に制式採用
された戦車に見劣りするって、正直いかがなものかである。これが携帯電話やデジカメならば、二十年前はおろか半年前のスペックでも存在意義はゼロであろう。
いや、存在意義ならわかっている。90式には渡れなかった橋が渡れて、90式を載せられなかった貨車やトレーラーに載せられる。極言すれば、それだけの戦車である。

正式採用する前から陳腐化しているような戦車(ひょっとしてこの戦車、90式よりも先に退役するやも)に、自分の老後の国防が託されるかと思うと暗澹たる気分
になってくる。こんなものに税金使いやがって!
思えば韓国はいいなぁ。K2『ブラックパンサー』はTK-Xの百倍いいぞ。おまけに最近の韓国陸軍は、ロシアと蜜月関係にあるようで、互いに技術提供はおろか、中古
のロシア戦車が配備されている。あのねぇ、かつては大韓航空機を撃墜された間柄でしょうが……。そう言ってみても、自衛隊にロシア戦車が配備される可能性は
まずもって絶無なわけで、マニアとしては非常に羨ましいぞ。いっそ、次期主力戦車は韓国との共同開発というのもアリかも。少なくともTK-Xを造るよりずっと
少ない予算で、より多くを調達できるはずである。そうですねぇ、チェ・ジウに女性陸上自衛官のコスプレをしてもらって、お返しに、藤原紀香か上戸彩か香椎由宇
に、韓国女性士官のコスプレをしてもらうということで……。

いや、最初は冗談で書いているうちに、なんだか実現しそうに思えてきた。思えば自衛隊も自国開発にこだわらず、どんどん世界から戦車や装甲車を輸入すべきである。
少量ずつ、いろいろな国からおいしいところをつまんで、実験部隊を編成すればいい。個人的には、陸自仕様のチェンタウロ(日本には、装輪車体に105mm砲を搭載した
威力偵察用の車両がないからね。必要ないんだけど……)なんか、見てみたいところではあります。

これ言った人、黒猫戦車の現状見てまだ息してるかな?