2013年2月5日、日本の小野寺五典防衛相が緊急記者会見を開いた。「先月30日、東シナ海で、中国の小型フリゲートが3キロメートル離れていた日本の海上自衛隊護衛艦に向けて火器管制レーダー(射撃管制用レーダー)を照射した」という。

しばらくして、日本の報道機関も中国軍幹部がこれを認めたと報道した。しかし、中国国防省は「日本はレーダー照射問題をねつ造して中国軍のイメージに泥を塗り、国際社会をミスリードしている」と怒りをあらわにした。

今月20日、韓国海軍駆逐艦が東海(日本名:日本海)で北朝鮮の遭難船を救助する際に発生した「日本の自衛隊哨戒機に対するレーダー照射騒動」が1週間近く続いている。

韓日の国防担当省庁が繰り広げている攻防は、5年前に発生した中国と日本の間のレーダー照射騒動を思い起こさせる。長年ギクシャクしている中・日間に起きた出来事が、友邦国である韓日間で再現されているというわけだ。

韓日間の争点の核心は、韓国海軍駆逐艦「広開土大王」(クァンゲトデワン、3500トン)が日本の最新鋭哨戒機P-1にわざわざ火器管制レーダーを照射したのかどうかだ。

広開土大王には目標物となる航空機のだいたいの位置を把握する「捜索レーダー」(MW-08)と、目標位置を精密に把握してミサイルを誘導する「追尾レーダー」(STIR-180)の2種類がある。韓国国防部(省に相当)と海軍は「捜索レーダーは稼働させたが、追尾レーダーはつけていない」としている。

ならば、どちらか一方がうそをついていることになる。専門家らは「P-1哨戒機が確保した広開土大王のレーダー周波数を公開すれば、どちらがうそをついているか確認できる」と話す。広開土大王の捜索レーダーの周波数は4−6ギガヘルツだが、追尾レーダー周波数は8−12ギガヘルツで、明らかに違いがある。

日本の哨戒機が実際に広開土大王の上を通り過ぎたかどうかをめぐる「低空飛行」論争も、広開土大王が撮影したという哨戒機の写真を公開すれば決着がつくことだ。

これまで通りならば、両国の国防関連当局間で水面下の話し合いをして直接、事実関係を確認し、「誤解」を解くことができる事案だ。ところが、今回はそうはせずに公の場で舌戦を繰り広げている。

水面下ですぐに事実を明らかにし、再発を防ぐことができる問題が、このように大ごとになっていること自体が、今回の問題の本質なのかもしれない。今、日本では韓国を友好国と見なさないという世論が高まっているそうだ。

韓国政府の反日性向は周知の事実だ。両国政府とも相手国を無視し、「勝手にしろ」という姿勢でいれば、終着点がどこになるのか分からなくなる。その上、トランプ米大統領の任期がさらに6年続けば、韓日関係を仲介する国もなくなるだろう。


2018/12/27 11:01
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/27/2018122780031.html
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