むちゃくちゃにごり押しする人を北朝鮮では「アダモキ」と呼ぶそうです。

朝鮮日報100年企画「言葉収集100年、再び書く韓国語辞典」記事(16日付A10面)で脱北作家が知らせた話です。標準国語大辞典には登録されていません。

語源をめぐり同僚と話ました。日本語ではないか、と疑問に感じたからです。つまらなかったり無駄になることを意味する「アダ」に、どこかの方向を意味する「ムキ」が加わった言葉ではないか。確たる根拠はありません。

日本語語源と早合点する必要はない、という気がしました。

本棚にある「日本に渡っていった韓国語」を広げてみると日本語「アダ」の語源は韓国語で「アンデェ(だめ)」です。アンデェ→アンデ(眼帯)→アデ→アダに続くそうです。「ムキ」の基本形「ムク(向く)」は方向性を意味する韓国語「マッタ」からきたそうです。

数学者キム・ヨンウン教授は10年前出した本『天皇は百済語で話す』で韓国語と日本語は共通祖語から出たと主張しました。一・二・三のように数字を数える数詞は基本言語であまり変わらず、韓日両国語の数詞は語源が同じだということです。

例えば「一」とは「鷄林類事」で「ハドン」とありますが、日本語の「ヒトス」につながると言います。湖南(ホナム)・忠清(チュンチョン)地域で使われる「〜ヘッタン マシ」のような終結語尾が日本語「〜ます」に残っているという主張も展開しています。

「アダモキ」はどんな語源を持っているのでしょうか?どれくらい長い歴史で振り返ってみましょうか。100年?1000年?「言葉の収集」はおもしろいです。

イ・ハンスBooksチーム長
https://image.chosun.com/sitedata/image/201910/19/2019101900159_0.jpg

出処:朝鮮日報(韓国語)[編集者レター] 'アダモキ'は日本語?
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2019/10/19/2019101900159.html