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韓国統一省は10月29日、南北協力事業の一環として韓国側が北朝鮮東部の金剛山観光地区に建設した施設を巡り、撤去を求める北朝鮮に対面協議を呼び掛けたが、北朝鮮が拒んだと明らかにした。同日、対面は必要ないとして書面による協議を行うことを求める通知文を、統一省と金剛山観光の韓国側事業主体の現代峨山にそれぞれ送ってきたという。

 この施設取り壊しを巡って明らかになったのは、金正恩朝鮮労働党委員長が最近、混浴露店風呂にこだわっていることだ。

 先月23日、朝鮮労働党の機関誌・労働新聞など北朝鮮メディアは、正恩氏が金剛山観光地区を現地指導し、「見るだけで、むさ苦しい南側の施設をきれいさっぱり撤去して、われわれ式に新たな施設を建設しなければならない」と、異例のスクラップ・アンド・ビルド命令を発令したと報じた。

 ここには温泉施設がある。15年前に訪れたことがあるという日本人の40代男性は「男女別だが、かなり広い露天風呂があって、温かく、くつろげた。2階には食堂や土産物店があり、近代的な建物だった」と言うが、“鶴の一声”で建て直しとなる可能性が高い。

 一方、同25日に北メディアは陽徳郡温泉観光地区の建設現場を正恩氏が現地指導したと報道。公開した写真では、正恩氏と幹部たちが広大な露天風呂を視察しており、入浴客に見立てた上半身裸の男性たちも配置。正恩氏はこの温泉施設をべた褒めし、「野外温泉場に行く歩行通路に暖房管を埋め、温泉水を利用して冬場に雪が降っても凍らないようにしなければならない」と、こまごまとした指示も実施した。

 写真を見た日本の民間研究者は「さすがに全裸での混浴はないだろう。水着着用で温泉ランドのようにするのではないか。北朝鮮各地には古くから湯治のための温泉施設がある。男女別はもちろんだが、大風呂はなく、個室が標準仕様だった。大型の混浴施設は“革命的”だ」と指摘する。

 露天風呂の混浴ブームが北朝鮮に富をもたらすのか、一部の北朝鮮研究者たちは動向を注視している。

https://news.livedoor.com/article/detail/17311429/
2019年10月31日 7時30分 記事元 東スポ