この日本の市中に新型コロナウイルスは既にたくさん蠢(うごめ)いているし、
今後、まだまだ増えると考えておいた方がよさそうなのだ。

では、その前提で、我々は何をすればいいのか。

「まずは、このウイルスを正しく認識することに努めてほしい」と言うのは、前出の木村医師。
「感染力は高いですが、致死率は非常に低いと見られています。健常者は極度に怖がる病気ではありません。そのことはもっと周知されるべきだと思います」

中国で千人以上の死者が出ているのは、彼の国の医療や衛生事情によるところが大きい。

現状、致死率は0・5%程度になると見られている。インフルエンザよりは高いが、SARSの10%、MERSの34%とは比べるまでもない。

「心身ともに健康を保ち、免疫力を保つことが一番の予防。無闇に外出を避けるのは、免疫も下げ、
むしろ感染リスクを高めてしまうことにも繋がります。いつも通り、規則正しい生活をすることが肝要です」(同)

元小樽市保健所長の外岡立人氏はこんなアドバイスをする。

「気を付けなければいけないのは、やはり高齢者。子どもや成人が死に至るまで悪化するケースはほとんどないでしょう。
ただ、飛沫と接触で広がりますから、完全に感染を防ぐのはなかなか難しい。マスクや手洗いはもちろんですが、
満員電車や人込みに不必要に行くことは避けるなどの工夫を各自した方がいいと思います」

その上で、症状が出たら、指定の病院で診断を受ける。当たり前のことをやればいいというワケだ。
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/02190800/?all=1&;page=2