中国のポータルサイト・百度に26日、日本のケンタッキー・フライドチキンでは、毎年チキンに祈りをささげる独自のイベントが行われているとする記事が掲載された。

 記事は、KFCが世界のあらゆる場所で秘伝のスパイスにより調味したフライドチキンを提供しており、その消費者の数は莫大であるゆえ鶏肉の消費量も相当なものであると紹介。「毎日無数の多くの鶏たちが人類の空腹を満たすべくとしてその命を捧げているのである」とした。

 その上で、世界各国にあるKFCの中でも「日本だけだろう」として、日本法人では毎年6月ごろにニワトリに感謝する行事が催されていると伝えた。そして「チキン感謝祭」と呼ばれるこの行事では、日本法人の社長が幹部や鶏肉供給業者、その他パートナーを従えて大阪の住吉神社や京都の伏見稲荷大社に赴き、儀式を執り行うのだと紹介している。

 さらに、「チキン感謝祭」の参列者は黒いスーツに身を包み、一同で天に召されたニワトリたちに深い敬意を示すとともに、神事により次の1年に安心安全でおいしいチキンが提供できるよう祈祷が行われると説明。その恭しい様子を「まるで中国の追悼会のようである」と形容した。

 記事は、「チキン感謝祭」が1974年に始まり、毎年静かに執り行われているとし、日本でもあまり知られていなかったと伝えた。また、同年は日本のKFCがクリスマスの販促活動を始めた年でもあり、KFCにとって1974年はとても重要な歳になったと伝えている。

 また、感謝祭が行われる背景として「万物に畏敬の心を持つという、日本の民俗的生活、宗教観念」があると解説。「日本人の思考回路は時として理解しがたいものがあるが、一方でチキン感謝祭が単なるパフォーマンスでないことの説明にもなるのである」と評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

サーチナ 2020-08-27 16:12
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