2014年11月に中国の習近平国家主席がオーストラリア議会を訪れ、「全面的戦略パートナー関係を構築しよう」と話した時だけでも6年後に両国関係がこのようになるとはだれも思わなかった。

オーストラリアが「新型コロナウイルス起源調査」を国際社会に提案した後、中国はオーストラリア産の牛肉、麦、ワインなど、オーストラリアと関連したものなら手当たり次第に規制している。

4分の1が対中貿易なのにオーストラリアが苦しくないはずがない。9月28日にKOTRA海外市場ニュースはオーストラリアの景気が28年来の不況を迎えたと伝えた。

「米中ともに親密に過ごしバランスが取れた外交をしてきたことがオーストラリアの安定的成長を支えたが状況が変わった」ということを原因のひとつに挙げた。

オーストラリアは米国と同盟であり、対中経済依存度が高いという点が韓国と似ていた。4年前に韓国が中国からTHAAD報復されたのも似ている。ところが対応はまったく違う状況だ。

米ブルッキングス研究所は「中国と近づきながらオーストラリア国民が次第に人権など共産主義体制の実体に対し問題意識を持つようになった」と分析した。

譲歩できない原則に対するオーストラリア国民と政府の信念が自ら中国を遠ざける内部的動因になったということだ。

オーストラリアのモリソン首相がいまも「われわれは価値観は売らない」として持ち堪えることができる理由だ。

口を閉ざした韓国と違い、香港国家安全法も率先して糾弾中だ。

THAAD報復の最中に韓国の外交官はそれより先に中国からレアアース禁輸報復をされた日本の外交官に解決策を尋ねたりしたが、返ってくる答は一貫していたという。「持ち堪えろ。それ以外は方法がない」。

しかし韓国は▽THAAD追加配備▽米国ミサイル防衛システム編入▽韓日米軍事同盟発展をしないといういわゆる「3不政策」を約束した。

持ち堪えた日本、持ち堪えているオーストラリア、合意で封印した韓国。だれの選択が正しかったのかは結局時間が語ってくれるほかない。



中央日報日本語版 2020.10.07 11:22
https://japanese.joins.com/JArticle/270930