【バンコク時事】タイで続く反政府集会で、会場にいち早く現れるのはデモ隊でも警官でもなく、軽食や飲み物の屋台だ。同業者の情報網を駆使して集会の場所と時間をつかみ、現場に駆け付けており、デモ隊から「タイの米中央情報局(CIA)」と呼ばれている。

 バンコク中心部で25日に行われた集会で、シューマイを売っていたボーイさん(23)は8月初め、デモ現場に初めて店を出した。そこで知り合った屋台仲間と無料通信アプリで連絡を取り合い、集会情報を共有している。
 ボーイさんは「以前は1日の売り上げは800バーツ(約2700円)だったが、集会のある日は1500バーツ以上。多い日は4000バーツにもなる」とほくほく顔。デモ隊と警官隊の衝突に巻き込まれる可能性については「すぐに逃げられるよう準備しているから大丈夫」と語った。

時事ドットコム 2020年10月26日13時30分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020102600161&;g=int

https://i.imgur.com/dIYsirC.jpg
25日、バンコクで開かれた反政府集会の会場で、デモ隊相手に商売する屋台