【ソウル聯合ニュース】

ベトナム戦争に派遣された韓国軍の民間人虐殺により家族らが犠牲になり、自身も負傷したとしてベトナム人女性が韓国政府を相手取り賠償を求めた訴訟で、韓国政府は9日、賠償支払いを命じたソウル中央地裁判決を不服として控訴した。

韓国軍の民間人虐殺と賠償責任の有無は控訴審で再び争われることになる。

同地裁は先月7日、原告に3000万100ウォン(約310万円)と遅延損害金を支払うよう政府に命じる判決を言い渡した。ベトナム戦争での民間人虐殺に対する韓国政府の賠償責任を初めて認めた判決だった。

原告女性は1968年に韓国軍の軍人がベトナム中部のクアンナム省の村で約70人の民間人を虐殺した事件で家族を失い、自身も銃撃を受けたとして2020年に訴訟を起こした。

地裁はベトナム戦争に参戦した軍人や村の民兵隊員だったベトナム人の証言、さまざまな証拠などに基づき、韓国軍によるベトナムの民間人虐殺を事実と認めた。

韓国政府は、韓国軍が加害者であることを証明できず、ゲリラ戦で展開されたベトナム戦争の特性から正当行為だったと主張したが、認められなかった。


2023.03.09 13:26
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230309001800882