【北京時事】中国の習近平体制は、韓国の尹錫悦大統領が日本との関係改善を進めていることにいら立ちを募らせている。

 中国は「米国の差し金」で日韓が接近しているとみて、日米韓の連携が対中包囲網の強化につながることを警戒している。

 「成果の乏しい会談」「実質的な関係進展は見込めない」。
8日付の中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は前日の日韓首脳会談を否定的に伝えた。
同紙1面には、ソウルで行われた抗議集会の写真を掲載。日韓首脳レベルの歩み寄りに対する「韓国世論の離反」を印象付ける紙面構成を意図したとみられる。
また、8日付の人民日報は、韓国内でも反発の強い東京電力福島第1原発の処理水を海洋に放出する計画を非難した。

 尹大統領は、中国寄りだった文在寅前政権の路線を転換し、日米との関係強化を重視。
4月には国賓として米国を訪問しバイデン大統領と会談、今月7、8日には岸田文雄首相をソウルで歓待した。
尹氏は、日米豪印の連携枠組み「クアッド」参加にも前向きだ。

 こうした動きに中国は神経をとがらせ、「徒党を組んで対立をあおっている」(中国外務省)と批判を繰り返している。
尹氏が、台湾情勢に関して「力による現状変更は許さない」と発言したことについても、中国側の不満は根強い。

 尹政権と環球時報は、岸田氏の訪韓前から、さや当てを続けている。同紙はたびたび尹氏を取り上げ、「米国に対する民族独立意識が歴代最低の韓国大統領」などと表現。
在中国韓国大使館は文書で「偏った内容だ」と抗議し、再発防止を求めた。

 しかし、8日付の同紙社説は「(尹政権は)米国や日本に迎合し、台湾問題で内政干渉している」と一蹴。
さらに、中国外務省の報道官が「(同紙は)中国政府を代弁してはいないが、中国の民意を反映している」と擁護し、中韓政府間には険悪なムードが漂っている。

 尹政権が安全保障面で米国や日本への傾斜をさらに強めれば、中国が報復措置を取ることも考えられる。
韓国が議長国を務める日中韓首脳会議への出席を見送るなどして、尹政権に圧力をかける可能性がある。

5/11(木) 7:08配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/ec4933765bfffb0f19d947d4776ca1490878ec19

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