読売新聞 2023/10/15 05:00
ー前略ー
 スマートフォンで縦に読む韓国発の電子コミック「ウェブトゥーン」が注目されている。
従来の常識を塗り替える縦長のコマ割りや色を使った表現に特徴があり、日本で制作された作品も増えてきた。
マンガ業界に押し寄せる「新しい波」を深読みする。

・韓国で誕生 手早く読める 
 ウェブトゥーン(Webtoon)は情報通信技術を指す
「ウェブ(web)」と風刺画などの「カートゥーン(cartoon)」を組み合わせた造語で、スマホで読む新しい電子コミックの形式。
韓国で発展し、日本や台湾、タイといったアジアから北米などでも広がる。

 最大の特徴が、コマや文字のサイズがスマホ用に読みやすく最適化され、紙のマンガのような明確なページ割りがないことだ。
ページをめくって読む一般的な作品をデジタル化した従来の形式とは一線を画している。
縦スクロールで、静止画を流れるように手早く読めるため、
「(効率的に時間を使う)『タイパ』を重視する若者のニーズにマッチしている」(出版大手)のも人気の理由だ。
映像作品とも親和性が高く、ネットフリックス配信で人気の韓国ドラマ「 梨泰院イテウォン クラス」はウェブトゥーン原作。

 市場は世界で拡大している。中国の民間調査会社QYリサーチは、2022年の5500億円から、
29年には4兆円規模に成長すると予測する。

 ネイバーとカカオ、NHNの韓国IT企業3社がシェア(占有率)の大部分を占める。
日本国内で流通するのも、韓国や中国の作品が多く、従来のマンガを強みとしている日本での存在感はまだ薄い。

・分業制 原作、コマ割りなど効率よく
 制作の仕方も大きく違う。

 一般的なマンガは、編集者とやり取りする漫画家を中心に、アシスタントが補助する形で仕上げるのに対し、
ウェブトゥーンは完全な「分業制」だ。

 全体を統括するのは編集者で、「原作」や「着彩」、コマ割りなどの「ネーム」といった工程は分担される。
個人の力量に大きく依存することなく、作品をスピーディーに、効率よく仕上げることができる仕組みになる。

 日本でも19年、スタートアップ(新興企業)の「ソラジマ」(東京)が設立され、専門スタジオが誕生した。
すでに40本超のオリジナル作品を配信し、電子コミックのアプリでは、上位に並ぶ作品も出始めている。

 起業した前田儒郎CEO(最高経営責任者)は「ヒットのためには、『数』も必要だが、未経験でも参入できる」と強調する。
ウェブトゥーンでネームを担当する漫画家のnasio8さんも
「従来の漫画家としてではなく、ウェブトゥーン作家としてデビューを目指す人が増えてきた」と話す。

https://www.yomiuri.co.jp/media/2023/10/20231014-OYT1I50114-1.jpg
https://www.yomiuri.co.jp/culture/subcul/20231014-OYT1T50169/

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