11/28(火) 10:13配信 中央日報日本語版

「バーレーンに韓国人労働者数千人が働きに行くことになりました。韓国人はキムチなしではご飯が食べられないので、韓国企業がキムチを納品することになりました。ところがうまく事が運ばなかったようです。キムチ納品の件はなかったことになりました。キムチ工場でキムチを山ほど準備したのに売る場所がなくなったと連絡が来ました。どうにかならないか、と。その話を聞いて私たちが日本で売ってみると言ったんです。それが韓国キムチ輸入の始まりでした」

23日、東京新宿歌舞伎町のキムチ祭り会場。韓国「キムチの日(11月22日)」が日本記念日協会に記念日として登録されたことを広報するために開かれた行事だ。見慣れたキムチブランドの中で初めて見る社名がひとつ目に入った。「三輝」だ。1986年、日本で初めて韓国キムチを輸入した会社で、今まで韓国取引先を維持して韓国キムチの味をそのまま守っている。新川幸也代表は容器に入ったキムチを見せながらこう言う。「韓国式はキムチの上にヤンニョム(調味料)をこのようにのせて売っています」。韓国人の母親がしているそのままに、キムチを漬けて残ったヤンニョムをキムチの上にのせているということだ。ハクサイも韓国産、ヤンニョムもすべて韓国産。あらゆるものを韓国で作り、何も足し引きせずにそのまま販売している。

キムチを輸入して売ることは容易ではなかった。商店街を回って納品を始めたが、当初は「ニンニクのにおいがする」と言って門前払いしていた商人たちは、韓流ブームが到来するとキムチを一つ二つと受け始めた。「今年で37年目ですが、韓国キムチの真の味をそのまま守るのが目標」という新川社長の言葉は一見悲壮に聞こえる。なぜだろうか。その背景には日本キムチ市場独特の構造がある。キムチ最大輸入国である日本でキムチは「大流行」中だ。地元スーパーはもちろん、コンビニでもキムチを売るほどだ。「日本消費者の9割が冷蔵庫にキムチを置いて食べるほどキムチの大衆化が進んだ」(ユン・サンヨン韓国農水産食品流通公社東京支社本部長)という調査結果も出てくるほど。

だが、日本キムチ市場の大部分は日本の会社が日本のハクサイで作った日本産キムチが占めている。消費者はやや甘い味付けの日本キムチに慣れると、韓国キムチを買って少しでも発酵が進むと「傷んだ」という。発酵が進んだ味、ムグンジの複雑で深い味わいをまだ日本の消費者が分かってくれないということだ。日本でキムチを業とする人々の間で「真の韓国キムチの味を知らせてこそ、キムチが日本で愛される」という言葉が出る理由がここにある。世界93カ国輸出というキムチの成績表も重要だが、真のキムチの味を伝えることにも集中しなければならないのではないか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f58178ba0963639f058c3170f765ddca5c6cb8ec