>万葉集 第5巻 893番
題詞 (貧窮問答歌一首[并短歌])
世間乎 宇之等夜佐之等 於母倍杼母 飛立可祢都 鳥尓之安良祢婆
世間を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば
よのなかを うしとやさしと おもへども とびたちかねつ とりにしあらねば
(出典 万葉集ナビ)

いったい、この歌のどこが評価されるのだろうか。
私には、それは、「と」の「こゑ(声)」の使ひ方の巧みさにあるのではないかと感じられる。

よのなかを うし『と』やさし『と』 おもへ『ど』も 『と』びたちかねつ 『と』りにしあらねば