万葉集 第12巻 2943番
題詞 (正述心緒)
我命之 長欲家口 偽乎 好為人乎 執許乎
我が命の長く欲しけく偽りをよくする人を捕ふばかりを
わがいのちの ながくほしけく いつはりを よくするひとを とらふばかりを
(出典 万葉集ナビ)

共感するというわけではないが、この「こころ(心)の『〜を』」をただそのままに伝へるものとして歌に詠まれた心情の表現は、とても興味深い。
この「欲望」の表現を、単に「男女関係の情」を詠んだものとして解釈するような矮小化をすべきではないだろう。