>>517
私の理解では、深層意識というのは人格形成や精神疾患などに影響を与える要素として想定された概念で、もちろんそのものが観測されたことのないものです。
そこでそれがどのようなものなのかについてはいろいろ憶測が飛び交うわけですが、ざっくり二通りに分類できる印象です。ひとつはアダム・スミスの見えざる手に通じるような実体のないもの、もうひとつはつまり実体のあるものです。
実体のあるものについて、それが実在するのか否かについては私は実在する派です。これはケン・ウイルバーのパクりで、意識のスペクトルという考え方です。
光のスペクトルに認識できない領域があるように、意識にも表層意識に上らない、潜在している実体部分があるだろうという予想です。個人的にリアリティを感じます。逆に意識のすべてが表層に上っているとは思えないほどです。

内面同士はどのようにして相互作用するのか、これについてはむしろ内面と外界とが表裏の関係にあるような気がしていて、片面しか無いコインがあり得ないように、内面しか無いというのはあり得ないというかんじです。内面と外界とはセットのものだと考えます。
では何故この世界にはそのようなセットとしてしか成立できないのか、
この問いについては私はウィトゲンシュタイン的な疑似問題ではないかと予想します。そんな問題はないということです。
そもそも「問題」とは何なのか、私はあらゆる問題は基本的には本質的な意味の無い錯覚のようなものだと考えます。シュールレアリスムの絵画に謎めいたものを感じたとしても、実際に謎があるわけではない、謎というのは突き詰めてしまえば突き詰めてしまえば「気のせい」だと思うのです