夕刊フジ 2023.6/13 15:30
トヨタ、EVで〝大逆襲〟へ 切り札「全固体電池」2027~28年の実用化を目指す テスラや中国勢が先行、構図を塗り替える狙い

トヨタ自動車が電気自動車(EV)のモーターを動かすバッテリーで大逆襲に打って出る。
EVの航続距離を伸ばせる「全固体電池」について2027~28年の実用化を目指す方針を発表するなど、
国内外の先行メーカーに対抗する姿勢をアピールした。

電解質を固体化した全固体電池は、劣化しにくく100度以上の熱にも耐えられる。
トヨタの現行EV「bZ4X」の3分の1の約10分で急速充電が可能で、航続距離は2倍以上に伸ばせる。
量産化と価格低減が課題だ。

一方、26年にレクサスから投入する次世代EVには、航続距離を2倍に伸ばした新しいリチウムイオン電池を搭載する予定。
超音速のロケットで使われる空力技術も活用し、1度の充電で1000キロの走行を可能とする。

「電池を制する者がEV市場を制する」とされるなか、トヨタは多様なバッテリー戦略で、
米国のEV最大手テスラや中国勢が先行する市場の構図を塗り替える狙いだ。

https://www.zakzak.co.jp/article/20230613-AOIVFOA2WNNVVGX6ZON3VOWPUQ/