【ソウル聯合ニュース】韓中日3カ国の管制権が交ざり合い、事故が懸念される韓国南部・済州島南端の航空路の航空管制を韓国が担う案が本格的に議論される。

韓国国土交通部によると、27日(現地時間)に開かれた国際民間航空機関(ICAO、本部カナダ・モントリオール)理事会で、済州南端の航空回廊(コリドー)の管制権に関する韓中日交渉を巡り議論が行われた。この場では、韓日の管制が重なり合う区間の管制を韓国に一元化するなど、済州南端の航空回廊を正常化する案について議論があったという。

 国土交通部の関係者は聯合ニュースに「現在、韓中日がこうした案を議論しており、追加協議を経て最終合意が必要だとする交渉進行状況が(ICAOに)報告された」と伝えた。

 航空回廊は航空路の設定が難しい特殊な環境において、特定の高度でのみ飛行を可能とする区域を意味する。

 済州南端の航空回廊は1983年にICAOの仲裁により韓中日が覚書を交わし、設定された。全長519キロ、幅93キロで、全長のうち259キロに韓国の飛行情報区(FIR)が含まれる。

 当時、中国と日本が直行路線を開設し、管制をどこで担うのかを決定する必要があったが、韓中国交正常化の前だったため中国が韓国の管制に反対。ICAOの仲裁で済州南端の公海上空に中国、日本が管制する回廊を設定した。

 これにより現在、済州南端の航空路は韓国が管制する東南アジア航路と航空回廊など韓中日3カ国の管制権が交ざり合い、航空の安全が危惧されている。

https://m-jp.yna.co.kr/view/AJP20191128001600882?section=politics/index
聯合ニュース 2019.11.28 14:24

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済州南端の航空回廊の図(国土交通部提供)