現代(ヒョンデ)自動車ロシア生産法人の自動車出荷台数が急減したことがわかった。ルーブル急落で収益性の悪化も懸念される。ロシアのウクライナ侵攻で韓国の自動車が打撃を受ける様相だ。

現代自動車が13日に明らかにしたところによると、現代自動車ロシア生産法人の先月の自動車出荷台数が1万7402台で、前年同期の2万1004台より17.1%減少した。現代自動車サンクトペテルブルク工場では現地販売1〜2位を争う起亜「リオ」と現代自動車「ソラリス」「クレタ」などを生産している。

今月は実績がさらに悪化するものとみられる。現地では1日から工場が停止した状態だ。自動車業界は現代自動車がひとまず今月末までロシア工場の運営を中断することにしたものと観測している。現代自動車関係者はこれに対し「半導体・原材料需給が円滑でなくロシア工場の稼動を中断した状況。再稼働の時期はわからない」と話した。

西側の制裁によりロシアはサプライチェーン混乱、内需萎縮が本格化している。自動車市場もやはり大きな打撃を受けるものとみられる。韓国自動車産業協会(KAMA)によると、今年のロシアの自動車需要は昨年より29%減少する見通しだ。この場合、現代自動車は6万2000台、起亜7万台の販売減少が予想される。

ルーブルの価値が急落し収益性の悪化も避けられない。現在ルーブルの価値は1ドル=155ルーブル水準で、戦争前の70〜80ルーブルから90%ほど下落した。部品などをドルで決済・輸入する自動車メーカーの立場ではロシアでルーブル建てで車を売れば売るほど収益性が悪化するという意味だ。

現代自動車の立場ではそれでも手を引くこともできないジレンマに陥っている。韓国自動車研究院のイ・ハング研究委員は「世界の自動車メーカーがロシアから撤退する状況で現代自動車だけ残るならば為替差損だけでなく国際信頼度に問題が生じかねない。それでもロシア市場を離れればロシアと友好的関係を維持している中国車が現代自動車を代替するかもしれない」と話す。

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