人工島で進めていた巨大プロジェクトが破綻して廃墟に……
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「南国の理想郷」
かつてそう呼ばれた60棟におよぶタワーマンション群が、マレーシア南部ジョホール州の沖合にある。
心地よい海風の吹く橋の先にある、人工島に作られた『フォレストシティー』だ。だが、その「夢の島」では人影をほとんど見ない。

「『フォレストシティー』は、中国の習近平国家主席が’13年9月にシルクロードを現代に再現すると提唱した
『一帯一路』構想の目玉として、’14年前半から進められている巨大プロジェクトです。
4つの人工島に1棟30階前後のタワマン群を建て、20万超の部屋に約70万人が住むという壮大な計画。
中国のナンバー1不動産会社『碧桂園(へきけいえん)』が手掛け、総投資額は1000億ドル(約15兆円)にのぼるといわれます」
(全国紙現地駐在記者)

中国の威信をかけたプロジェクトにもかかわらず、現在の入居者は予定の70分の1の1万人にも満たないという。
事業は遅々として進まず、いまだ未完成。敷地は雑草が伸び放題で、完全にゴーストタウン化しているのだ。
いったい何があったのだろうか。中国情勢に詳しいジャーナリストの高口康太氏が解説する。

「『一帯一路』の目的の一つが、国内で過剰となった不動産投資を外国で行うことです。
しかし国外へ進出しても、交通の便が良い好条件の土地はすでに開発されている。『フォレストシティー』のように、
車でしか行けないような不便な沖合などに作らざるをえません。
自国では都合良く変えられる環境アセスメントも、当該国の基準に合わせなければならず思うように事業が進まない。
『新鮮な空気と海の都市』を謳(うた)っていますが、人気が出ないのも当然でしょう」

『フォレストシティー』の平均販売価格は、約16万5000ドル(約2500万円)。
1世帯あたりの年間所得が1万6500ドルほど(約250万円)のマレーシアの人々には、簡単には手が出ない物件だろう。
’18年に同国のマハティール首相(当時)が「中国人のために作られた街だ」と批判している。高口氏が続ける。

「『一帯一路』は中国優先の構想であることが露呈(ろてい)し始め、離脱する動きが各国に広まっています。
中国も長引く経済の停滞で、国外への資金流出を恐れ締めつけを強めつつある。構想自体が破綻する危機にあるんです」

国内の不動産不況だけでなく、海外の事業も頓挫(とんざ)しつつある中国。世界第2位の経済大国が窮地に立たされている。

FRIDAY 2023.11.20
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