古代ローマを語ろう【ローマ人の物語】39
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>>343
ヒッタイトの事だな。
>>344
滅ぼした側の記録で暴君と書いてるけど甲骨史料では最後の紂王の時代が最盛期でしょ。 遺跡の発掘からは製鉄技術はアッシリアの方が早かったのでは、という推測をどこかで聞いた。
カタストロフの時期にアッシリアが勢力を拡大する一方で、ヒッタイトやアカイアは滅んで、
エジプトが混乱に陥った、というのは何等かのつながりがあるのではないか? いや全然
アッシリアも海の民に押されまくっていたし
謎のなのはそれまで後進部族だったドーリア人がもっとも鉄器の受容が早かったこと 古代ローマ対パルティアって形を変えて今でも続いてるよな
欧米対イランという形で 銅の鉱石は当時の主要な交易品だった
政情不安定で銅が手に入らなくなってきたとこからだんだん
「劣化早いから微妙だけど仕方ないから鉄を使うか」みたいになりやすかったかも 冶金学的には、希少な銅と錫の両方必要で900度の温度が必要な青銅よりも、どこにでもあって800度もあれば加工可能(鉄の融点は高いが溶かす必要は無い)な鉄の方が先に使われなかったのは不思議という意見もあるな
炭素の含有量をコントロールする技術が無ければ青銅より劣るから、その辺が難しかったのかも 大帝国が後退して弱小部族が伸長した面はある
まあ海の民も故郷で食えなくなった武装難民なのかもしれんが 鉄は溶かさ不ともスポンジ状の状態で手間掛けて叩けば
青銅の鋳造より低温で行けるんだっけ? 銅は、自然銅といって鉱石中に金属状態で存在することがあるが
鉄は酸化鉄状態でしか存在せず、鉄鉱石を見てもただの赤い石で、
そこから金属鉄が取り出せるとは気づきにくいからな。
例外的に隕石に含まれる金属鉄を利用した隕鉄剣があったが、
滅多に見つかるものじゃないし。 アメリカインディアンは金属文明を持たなかったが、例外的に
自然銅を打ち延ばした盾を至高の宝物として珍重していた。 銅をそのまま打ち伸ばしたら柔らかすぎて盾にならんだろう。 >>354
理系ってほど込み入った話ではないと思うけど
文明崩壊はエンジニアリングの土台の崩壊なのではってのは
文明論のわかりやすい流れではあるよね
現代人だって半導体の記録素子を自力で作れる人なんて本当にほんのごく一握りだけど
その技術が現代の文明の基盤になっていてそれを扱える人が失われたら
かなりの知識と技術も根こそぎ失われるだろうし
新しい電子記録媒体を発明し直すとこからやり直さねばならなくなる
そうなれば今の技術発展ペースより相当のペースダウンが予想される
青銅器時代と鉄器時代の断絶ってのは使う文字もエジプト以外みんな変わってて
そういう何かがあった時代なんだろうと想像はできるわけだね このスレ民、文系ばかりとは限らないよ 俺も理系だったし 理系の素養もなんも、そんなん覚えりゃいいだけじゃないか
別に数字で計算するから計算式を考えなきゃいけない要素なんてないし そりゃ文系的発想にすぎる
科学技術の運用と継承には「暗黙知」の部分が大きく関わってくるから
少数の技術者が突然に物理的に消滅したらそれでもう科学技術はおしまいなんだよ 天皇朝廷の官衙が廃止されたら東国で製鉄され無く成ったし建築物もクソみたいに粗末な代物に成ったもんな
日本はかなり酷い例だろうけど アベちゃんこれもうカラカラやネロに並ぶ暴君として歴史に名を残しただろ >>365
ナントカ少年団が紅白落選したからって気を落とすなよ 外国人どしどし入れ込んでるところはカラカラに通ずるものがあるな カジノなら作るよ。トランプのオトモダチが出資するヤツを 築地を焼き払わ無かっただけマシかw
結局同じ事だけど 平成帝の大浴場、とか建築したらいいのになぁ、千と千尋の神隠しに出てくるような。
場所はそう、宮城前広場を潰して建設したらいいんじゃないか、入浴しにきやすいし。 それより志位帝をどうにかしてくれないか
今回の判決で韓国全面支持を打ち出すとか >>374
もう支持者獲得とか党勢拡大とかは捨てたんだろうねぇ共産党は コロセウムで剣闘士奴隷を闘わせたり
キリスト教徒を猛獣に食わせたりしよう 江南スタイルもそうだったが、なぜかYouTube再生数とか
金の掛からないものばかり伸びる謎 カエサルの生演説の動画があれば再生数のびること間違いなし
キケロ氏が大絶賛とか字幕が入ればトップも夢じゃない >>388
カエサルの演説は下手ではないが、もの凄く上手ってわけでもないぞ
特に、元老院の演説では遂にキケロやカトに勝てなかったので
ガリア戦争という「実績」とそれを成し遂げた軍団という「実力」で捲土重来を図った経緯があるわけで カエサルは即興で気の利いた事言えるけど、生演説であっても動画ならキケロには勝てないだろうなあ
キケロが原稿を書いてカエサルが話すなら世界を制するレベルだと思う キケロの著作を読むと、本当にすごい人物だと思う
アッティクスに情けない愚痴を漏らし、内戦時にはあれだけ
風見鶏ぶりを発揮した人間にペンを持たせると、あれほど
御大層な建て前を並べられるなんて一周回ってすごい 現代で最も偉人に成る可能性が高いのわキケロだろうな キケロは異常な自己愛を除けば現代的な観点でみるとかなりまともな人物だからな
カエサルは、現代の感覚でいうと、国会を暴力で陥れようとして失敗したので韓国に攻め入って支配しそこから日本を乗っ取り返す、みたいなアクロバットやってるからな
そんな荒唐無稽な真似が成功しちゃうのがカエサルの天才たる所以なんだろうけど >>394
> 現代的な観点でみるとかなりまとも
そうは言うが、同時代に自分のハラワタ引きずり出して
自決しちゃうカトさんがいるわけですしおすし >>395
そのカトもカエサルも属州統治では過酷な徴収をして私腹を肥やしたし
内戦時にはポンペイウスもかなり悲惨な絞りあげをやってる
そういう当時の風潮においても、特に搾取が酷かったことで悪名高いのがブルートゥス(なので彼の『高潔』には異論も多い)
そんな中で規定の税しか徴収せず、民はみな自分に感謝してると自慢げに吹聴して回ったのがキケロ きっちり吹聴はするあたりがさすがだぜキケロの叔父貴! 現代の感覚だとキケロ≒西欧人でカエサル、カト≒日本人、インド人かな >>396
アウグストゥスにしてみたらそういう部分が尊敬できたというか
自分の統治下では都合よかったんだろうな
元老院での論戦でコテンパンにやりこめられるより
私腹を肥やして私兵を囲ったり属州民の恨みを買われる方が嫌だった 政治的成功≒軍事的成功だった古代世界、しかもその中でも尚武の傾向が強かったローマにおいて
文官活動一辺倒でかなりの成功を収めたのはもの凄い偉業だと思うよ
とはいえその偉業を支えたのはキケロの一種の異常性なわけで
その異常性の表れが「私のような天才に治められるローマはなんて幸せなんだ!」という強烈なナルシシズムなんだろう この人は本当に実在した人間なんだというリアリティが
伝わって来るよなこの時代の人は。言動不一致だったり
かつての英傑が見る影もなく衰えたり、ご立派な本を
書いた哲学者がえげつない金貸しだったり。 >>401
決まりに厳しい人間は、決まりを守ってる自分偉いって発想があるから故…って感じもあるもんなあ
キケロはそういうことを自分で言っちゃう、書いちゃう才能があるから
キチガイナルシストみたいに見えるけど、みんな言わないだけでそう思ってたりするかも 金と軍隊が手に入る属州総督になりたくて、みんな選挙や催し物でバラまいてる中で
属州総督になんてなりたくない僕は愛するローマにいたいんだと周りに愚痴りまくったキケロ
やっぱどこかネジが外れてる >>396
ポンペイウスがしぼりあげねぇ?
それだったらローマの国庫にさっそく手を付けてたはずだわなぁ
これはカエサルが搾り上げたけど
エルサレム攻囲戦で勝利した後も「勝者の権利」を行使せず神殿の宝物を一切手を付けずに放っておいているよね
これもティトゥスとベレニケが搾り上げたけど カエサルは少年漫画や軽小説の主人公という感じかなー
徐々に味方を増やしつつ逆境から這い上がる的なところが カエサルとキケロは晩年も対照的だねえ
最晩年のカエサルは位人臣を極めすぎたがゆえに、友人として対等に付き合える相手がいなくなってしまった感がある
彼自身も、エジプトに長逗留したり、たとえ暗殺されなくてもパルティア遠征で「ローマから消える」予定だったり、ローマに嫌気がさしてたんじゃないかと
他にもファスケスを外したり「予期せぬ死が望ましい」と述べたり、目的を見失った孤独の果てに英雄的な死を望んでた気さえする
キケロの方は晩年長い不遇を託っていたけれども、友人や慕う若者達には恵まれていたな
カエサルに頭を垂れた彼も、アントニウスだけは許せないと彼らしからぬ強硬な態度を見せたが、まるで最期の最期に自らの役割に目覚めたかのように見える
最終的には破れたが保守の理想に殉ずることはできたし、心情的な味方は尽きなかった アントニウスはザ・自由という印象
クレオパトラと一緒になって望むままに好きに生きた
それこそ誰に何と言われようと ※小カトーとアントニウスも水と油だが、カエサルとキケロは友人です 小カトーと比較的仲良かったのマルクスのほうのブルートゥスぐらいか
キケロも嫌われてたみたいだし 嫌われてたというか、個人的で些細な利益や感情に拘りすぎて全体的な大義を損なうタイプだってキケロが愚痴ってるな
伝わってる事跡でキケロの言い分が正しいと思えるものは
・ポンペイウスの凱旋式を妨害したり婚姻を断ったりと冷遇。心情的には閥族派だったであろう彼をカエサル側へ追いやった
・カエサルの凱旋式を長演説で妨害(その結果かどうかはわからないが、その直後にカエサルは三頭政治を締結)
・民衆派のクロディウスを失脚させようとするキケロの提案に反対した(これはキケロの私怨も入ってるだろうが、まぁカトの行動が民衆派を利したのは事実なので)
・カエサルの妥協案を(キケロやポンペイウスが受け入れるよう主張したにも関わらず)蹴ってローマ内戦を引き起こした 自分の主義主張が大事で国益とか二の次な人っぽいしな カエサルと議場にいるくらいなら、カトーと牢にいた方が良い カエサルって塩野さんのおかげで過大評価されてね?
対外的にはガリア人降伏させたくらいだよね。
アエティウスの方が余程実績あるでしょ
彼いなかったらヨーロッパ全域アッティラの
属国になってたはず 別に塩野だけじゃない
カエサルの過大評価は昔から
マルクス・アウレリウスといい、自著を残したやつはやはり強い 英国はEU脱退した後に古代ローマの後継国を名乗ろうぜ アメリカがいるせいで古代ローマの後継という謳い文句に一文の価値もなくなった >>417
んじゃ、カエサルの評価ポイントと俺の私見を述べてみる
【ガリア遠征】
ポンペイウスの方がずっと大きな実績残してるぞ――ってのは有名すぎる話だからさておくとして
これがローマの対外的安定に寄与したかはよくわからん
単に併合してローマ化したんならもまだしも、現代の推定で約100万人の虐殺も伴っていたんで、結果的にゲルマン人の脅威増してないか?
450年後(東西ローマ分割)にはガリアは完全に不良債権化してたわけだけど、正直帝政初期ですら、ローマにとってペイしてたかは疑わしい
まあカエサルの戦術家としての優秀性は疑いないよね。ガリア人から見たカエサルは完全にクソ野郎だけど、これは戦争だから致し方なし……いややっぱ無用な戦争生んでるような
【ローマ内戦】
対外問題を英雄に解決してもらったあと、その英雄を失脚させる……という元老院700年のクソシステムを壊した画期的戦争!
自分を英雄と同一視しちゃったり抱かれたいと思ってそうな塩n……痛い子はともかく、普通の人は「このクソシステム、クソだけど凡人には有難いよね」と思うでしょうね
チャーチルやドゴールを使い捨てた英仏はクソだけど、このクソさが両国の政治的狡猾さで、現代も大国たらしめてる秘訣な気がする
それはさておき、内戦そのものは元老院の人材を枯渇させてしまった点で大いなる浪費。ガリア遠征以上に評価できない
後のカエサル体制下で最も有能な人材がアントニウスって……古き良きローマ(笑)を知る人からすれば「ウッソだろお前!?」って感じ
アントニウスが完全な無能ではないにせよ、実績経験に鑑みて「家柄だけは良い愚連隊のNo.4が議員を1期勤めただけで官房長官になった」くらいの衝撃
あ、愚連隊のNo.1はカティリナ、No.2はクロディウス、No.3がクリオって感じで(No.0カエサル、パトロンはクラッスス)
この内戦を主導したのはカエサルじゃないって擁護もあるみたいだけど無理筋だろう
カエサルは紀元前59年の執政官としてやりたい放題やった結果、属州総督の期間が終わり次第報復されて失脚することが確実だった(キケロ程度の穏当さですら報復された)
それを覆したければ軍事力に訴えるしかないって状況を作ったのはカエサル自身。実際ガリア戦争はそれに備えた軍事力増強の面もあったんだし 【内乱の1世紀終結はカエサルのおかげ?】
カエサルの後にも内乱は続いたわけで、直接的には失敗してるな
ただ日本でいう織田信長みたいに、権力の統一によって後の帝政への道筋をつけたと評価はできるのかもしれないが……
巨大な浪費であったローマ内戦を経なくてもそれは可能だったんじゃないか? って疑問は残るな
それとこの手の議論で軽視されがちだが、ファルサルスどころかムンダの戦い後ですらポンペイウス派の勢力は巨大で
セクストゥスは一時ローマ市内を席巻できそうな時期さえあった(オクタヴィアヌス・アントニウスに屈辱的な講和を強いている)
それだけの力を持ったポンペイウス(派)との争いは本当にもったいない
プルタルコスじゃないが、カエサルとポンペイウスはなんとか融和できなかったのかと思ってしまう
【内戦後】
単なる破壊者に留まらず、効率的な改革を次々と行ったのがカエサルの凄いところ
……ではあるのだが、やっぱりこれ長期的に機能する制度じゃないよ
上述したように内戦による人材の枯渇がもの凄く、カエサル(か、後のアウグストゥスのようなカエサルの私設秘書達の継承者)がいないと機能しない政府って辺りでお察し
カエサル自身も面倒くさがって・あるいは自分がいないと立ちゆかないことを市民に納得させるために、度々ローマを離れて内政を混乱させてたしな
晩年にカエサルが何を考えてたかは不明で「彼ならアウグストゥス以上に上手くやったのでは」みたいな事をいう人もいるが
まぁこれまでのやり口を見る限り、彼がアウグストゥスより穏当な着地点を目指してたとは思えない
私見だが、市民がカエサル王の必要性を受け入れるまで、延々「カエサルの不在による混乱→カエサルが現れて颯爽と解決」のマッチポンプを続ける気だったんじゃないか? 【ユリウス歴の導入】
これは素直に評価できる
暦法の精度自体はエジプトの高い科学水準を導入したものにすぎなかったのだろうけど、カエサルらしい簡明さが素晴らしい
庶民でも理解できるくらい使いやすかったからこそ、ローマ滅亡後も広域で使われ続けたんだろう
精度自体は例えば同時期の中国暦だって負けてないが、複雑過ぎて庶民には理解できないシロモノだったんだよな
まあ中国とかは知識・制度を独占したい権力者がワザとそうしてたんだろうが、それに普遍性を持たせたのはカエサル一流の「創造」と思う
【存在の後世への影響】
ご存じカイザー・ツァーリetcの由来となったけど
カエサル的な皇帝像は、後世特に模範とはされなかったように思う
軍事面でも同様で、やることが型破り・極端すぎて再現性がないんだよな
再現性のない方法で成功したことを「カエサルが天才だったからだ」「カエサルが幸運だったからだ」のどちら寄りに評価するかは難しい
私見では「全く不合理な行動こそ取らなかったが、成功率五分五分みたいな(普通の人はやらない)博打は打ち続けて勝ち続けた」って印象
ところで、政治軍事行動がカエサルに最も似た政治上の有名人は、実は毛沢東という気がする 【文筆】
ガリア戦記、言われるほど名文かぁ?(個人の感想です)
ヴェルギリウスやキケロの方が遙かに面白いだろぉ?(個人の感想です)
英雄の肉声(口述筆記らしいので)が聞けて、情報整理の上手さ=頭の良さが伝わってくるのは確かだけど
そーゆーハロー効果盛り盛りで過大評価されてる感がある
まあ実際後世ラテン語の手本にされたのはキケロで、文学的に参照されたのはヴェルギリウスなので
【思想】
行動=思想みたいな人だったんで、晩年の行動のちぐはぐさもあってよーわからん
褒める人も貶す人も、カエサルの行動から手前勝手に読み取った「思想」を云々してるような
自分も手前勝手に読み取って評価してみると、己が勝つ為ならガリア人を100万人殺してもローマ人を10万人殺しても構わんって独善性にはついていけん
ガリア戦争もローマ内戦もカエサルの正当性は全く認められん(人道上の罪みたいな概念のない時代の話ではあったが)
内戦勝利後はローマ中に自分の銅像をポコポコ建てたとか、現代じゃダメな独裁者の典型ですやん
カエサルは虐殺者
結構ボロクソ書いたけど、これだけ広範囲の分野に渡って色々議論できる辺り、やっぱ歴史上希有な天才だったと思ってるよ アレシアの二重防壁作戦とか模倣しようがない
見取り図を見ても、何でこんな無茶な作戦が成功したのかわからん >>424
>中国暦だって負けてないが、複雑過ぎて
太陰太陽暦つまり旧来の太陰暦と太陽暦を擦り合わせたから複雑になった。それはしょうがない。
儀式やなんかには月齢が重要だったから。 なんか後知恵による批評が多く感じるかなあ
ガリア征服後のガリアの問題ってカエサルの評価に関係あるの? アニメスタッフや声優のギャラが少ないのを手塚治虫のせいにしてる人と似た感じがする >>428
ガリア戦争は殆どカエサルの個人的な事情によって行われたので
(自らの保身のために軍を握る必要があった。発端はヘルウェティイ族に対する言いがかり。ブリタンニア遠征等のむやみな戦線拡大)
特に帝政初期のガリア・ゲルマンに関する事象について、彼の帰責性は大きいといえる >>428
あと一応強調しておくと、カエサルはガリア戦争で100万人を虐殺した(現代の学者による推計)とされている
奴隷にした数も多かったろうし、彼は個人的な野心でガリアを荒廃させたと言っていい
「だからカエサルは非人道的だ!」と言いたいんじゃなくて
その結果ローマはガリアという緩衝地帯を失い(しかも帝政初期から不採算地域だった可能性あり)
ゲルマン人と直接対峙せざるを得なくなったのではということを問題にしてる
カエサルの後の時代に繋がる「功」として、ユリウス歴の導入や内乱終結も検討の遡上に載せているので
公平に評価しているつもり その現代の学者が誰なのかわからないと批判的に議論しようがないな >>433
ニール・フォークナーが言ってるな
http://archives.bs-asahi.co.jp/bbc/hi_18_01.html
あとは俺が今パッと思い出せる文献だと
アントニー エヴァリット『キケロ―もうひとつのローマ史』に間違いなく100万って書いてあったはずなので
そこから出典の論文を辿るなりして、推計した学者を確かめてくれ >>430
>発端はヘルウェティイ族に対する言いがかり。ブリタンニア遠征等のむやみな戦線拡大
えええええ?
39万(うち武装兵11万)の大所帯で押し寄せて周辺を荒らしまわってる連中を見す見す見逃せと?
ハエドゥイ族が従属化されるなり追い出されるなりすれば次はローマに雪崩れ込んでくることは確実だしどっちにしろ戦闘は避けられんかったんだろ
ブリタンニア遠征ももとはブリタニアのトリノヴァンテス族からの要請にもとづいて行われたことだし
しかもブリタニア側は調停役に来たアトレバテス族の王コンミウスを拘禁したうえに上陸してくるローマ軍を宣戦布告もなしに襲撃するなど
古代にあってもタブーとされたことを犯しまくってるので擁護の余地がない
残念ながら例え100万の人間が死んだとしてもガリア側の無法っぷりはこれ以外にも常軌を逸してるものがかなりあって被害者面するのは無理があると思うわ で正直言ってガリアが緩衝地帯として役立つかはかなり疑問
常に部族間抗争が絶えず有力部族が弱小化したりその逆になったり落ち着きがない
いくら親ローマ派の有力部族を「ローマの友」として支援して何時まで持つか分からない
力をつけすぎると今度はスエビ族のように野心を抱き始める
属州化以後はローマ軍団(とくに騎兵)の供給源として機能していたのだから平定して正解だったと思う >>435-436
そういう反論はあって良いと思うよ
あなたはスエビ族をガリア人と思ってるんだな。俺と同意見だ(ゲルマン人に含める説もあるので)
ガリアが(少なくとも2世紀まで)良質な軍事力の供給地だったって点も同意見(それ以上のリソースが割かれてる+イタリア人堕落の要因ではって疑問が俺にはあるけど)
念の為言っておくと
俺が使った「帰責性」って言葉の意味は「カエサルが悪い」じゃなく「カエサルじゃなければあれほど短期間で大規模な戦争にならなかっただろう」ってこと
つまりカエサルの独自性が表れた戦争だったと評価しているので、その結果起きた良いことも悪いこともカエサルの評価に反映されるって意味
まあ>>426の方も触れてるけど、(少なくとも現在触れられる資料を見る限り)カエサルのやることは型破りすぎて、良くも悪くも憶測が混じらざるを得ない
資料に乏しいポンペイウスや小カトは更に行動の意図が分かりづらくて、小カトに至っては「こいつもしかして無能だったんじゃね?」と思うくらいだが
(その点キケロは現代的価値観から見ても分かりやすくまとも。ちと激しやすいが)
まああんまシャシャリ出て他の方の意見を邪魔したくないので、いい加減黙ることにする >>435
ヘルウェティイ族やスエビ族らを撃退して地中海への
民族移動を予防した事はローマの安全に寄与したけど
ベルギカを併合してゲルマニアからブリタニアに向かう民族移動も
遮断してしまった事はローマにとって自殺行為だった
ライン河の東でゲルマン人が移住出来ずに増大し続ける事になり
ローマに対する脅威が増大し続ける事になった >>417
カエサル以前のローマは地中海式農業が可能な土地しか領有しなかった
当時フン族も西ローマもともに疲弊し死にかけていたから
アッティラが死ねば史実と同じくフン帝国は分裂崩壊しただろう
アエティウスが活躍しようがしまいが似たような結果になりそう 定期的にゲルマン叩いてビビらせて反抗する気を無くさせる、それとリメス方式による防衛戦
この辺は当時通用してたし、100年後200年後も通用するかどうかを考えるのはムリだろ
強いて言うならローマの拡大路線が破たんをきたすモノだったんだろ
トラヤヌス帝あたりの評価ではしばしば言及されるし ブレンヌスが敗者に災いあれとかカッコつけてないで
ローマ人根絶やしにしとけばよかったんだよな
マケドニアもカルタゴもヨーロッパの内陸なんて
全く興味無かったわけだし >>441
あるいはもっと真面目にハンニバルに協力したかだな
ガリア人がローマを潰すチャンスは結構あった >>440
アウグストゥスは防衛線を短縮し強固にする為に
ドーバー海峡とドナウ河とユーフラテス河を越えて
領土拡大をしてはならないと戒めた
ドナウ河はイタリアの北ではバルカンの北に比べて
川幅が狭くなるのでイタリア本国を防衛する為に
アウグストゥスはエルベ河を国境にしようとした
ライン軍団とドナウ軍団をエルベ・ドナウ軍団に
統合して兵力を集中させ効率化しようとした >>440
3世紀のウァレリアヌス帝はローマ帝国を
オリエントとドナウとガリアで軍団配置に
合わせて3分割統治しようとしたけど
彼がササン朝に敗北するとまず孫がガリア人に
殺され息子もイリュリア人に殺された
イリュリア人らはダキアを放棄してオリエントとガリアを征服した
ダキア放棄は言うまでもなくイリュリア人らにとって自殺行為だった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています